美しい羽が最大の特徴である孔雀。

それは他に比較するものがないほどの絶対手的な美しさです。

そんな孔雀たちの寿命は一体どれくらいなのでしょう?

孔雀の生態

孔雀はキジ科の鳥類。

孔雀の中でも最も有名なインド孔雀は、中国からと南アジアにかけて分布していて、オーストラリアや日本、ニュージーランドなどへ移入しています。

体長はメスが40㎝程度、オスは50㎝ほどです。

頭頂部には扇状に羽毛が生えていて、伸び縮みすることが出来ます。

 

標高1500m以下にある落葉樹林やその周辺、農耕地などに生息していて、飛ぶことは苦手。

敵に襲われ、危険を感じた時にだけ飛びます。

 

オス1羽とメス数羽からなる小規模な群れを形成し、昼行性で夜間は樹上で休んでいます。

オスは縄張りをつくるわけではなく、オスが自由に動き回る周りに数羽のメスがいるという状態なのだそうで、人間でいうと、男性アイドルに複数の女性の追っかけが付きまとっている!?というような状態。

 

食性は雑食で昆虫、節足動物、小型爬虫類、両生類、植物の葉、果実、種子などを食べ、繁殖形態は卵生です。

繁殖期にはオスは単独で生活し、大声を出してメスに求愛します。

 

自慢の羽を広げるのもこの時です。

大きな自慢の羽はオスだけが持ち、普段は尾部分に折りたたんであります。

 

全体に目玉のような模様が並び、その間を黒と白の縞模様が入ります。

羽を広げた時の体長は2mを超えることもあり、その豹変ぶりは人間をも驚かせるほどです。

 

羽の重さは1本1gほど。華やかな見た目のわりにとても軽く、大きく広げても体に負担がこないようになっています。

オス1羽あたりの羽根の本数は130~150本で、繁殖期が終わると抜け落ちるのだそうです。

羽を開く時間は朝7時頃から10時頃にかけての午前中が多く、特に10時頃がピークです。

 

晴れているには午後から開くことはほぼ無いそうで、曇りの日には午後から開くこともあるのだそうです。

インドでは1~4月が産卵時期で、一回の産卵で3から8個の卵を茂みの中に窪みを掘って産みます。

 

卵の色は薄緑色で、大きさは7×4.5㎝ほど。

抱卵の期間は27~29日で、メスが育雛を行います。

孔雀の美しい羽

孔雀の美しい羽は繁殖期に広げることが多いですが、その他にも広げるタイミングがあります。

ひとつは他のオスに対しての威嚇をする時であり、もう一つは他の鳥に対しての威嚇です。

つまり、自分を大きく、強く見せるためのアピールなのです。

人間との孔雀の関係

孔雀は神聖な鳥として保護される一方で、ヨーロッパなどでは食用とされていた時代もあるというほど、極端な扱いをされています。

美しい羽は観賞用やお土産品などとして販売されます。

 

ペットとして飼育されることもあり、動物園などでは放し飼いにされることもあります。

観賞用に飼育されていた個体が脱走したりして野生化した個体が沖縄諸島や八重山列島に定着し、固有種を捕食することが問題になったり、家庭菜園の植物を荒したり、産業である牛の飼料を食べたりと、様々な問題をおこし、要注意外来生物に指定されています。

孔雀の寿命

インド孔雀の寿命は野生下では20年程と言われています。

飼育下では少し寿命が短くなり、16年程。最高寿命は24年です。

孔雀の生態と寿命に関するまとめ

孔雀は中国から南アジアにかけて生息している。

日本には移入し、現在は野生化したものが固有種などの捕食や農作物を荒すなどして要注意外来生物に指定されている。

 

オスの尾羽は大きく美しのが特徴で、繁殖期に主にメスへのアピールとして使われ、繁殖期が過ぎると抜け落ちる。

寿命は野生下で20年、飼育下では16年程と言われ、最高寿命は24年という記録がある。

(ライター ナオ)