「ヒヨドリ」って知っていますか?
ヒヨドリは元々渡り鳥でしたが、日本に棲むようになりました。
花の蜜が大好きなヒヨドリは、よく花と一緒に見かけます。
そんなヒヨドリの生態と巣立ちの時期について、詳しく調べていきたいと思います。
ヒヨドリとは?
「ヒヨドリ(鵯)」とは、スズメ目ヒヨドリ科ヒヨドリ属の鳥です。
日本、台湾、中国、サハリンなどに分布しています。
ヒヨドリは1970年までは10月に外国から東京に渡来して、4月に渡り去っていましたが、今では日本に1年中棲む留鳥となりました。
毎年秋になると、北海道からたくさんのヒヨドリが本州や四国、九州に渡ってきます。
関門海峡では1.000羽を越えて渡る、ヒヨドリの群れも観察されています。
ヒヨドリの大きさは、全長27.5センチぐらいで、10.9~12.5センチぐらいの長い尾があります。
ほっそりとした体型ですが、翼を広げると40センチぐらいの大きな大きさになります。
ヒヨドリは雄雌同色です。
頭から体、羽は灰色で、お腹には白色の模様があります。
ほっぺは褐色です。
頭のてっぺんの毛は冠羽になっているのですが、ボサボサに見えます。
口ばしは黒色で、先が尖っています。
冬になると防寒のために羽を膨らませます。
羽を膨らませたヒヨドリの姿は、とても可愛らしいですよ。
沖縄や小笠原などの日本の南に生息しているヒヨドリは、北に生息しているヒヨドリより体の色が濃かったり、茶色味が強かったりします。
ヒヨドリの生態
公園などの樹木の上で生活しています。
田舎でも都会でも見ることができます。
ヒヨドリの飛び方は独特です。
数回羽ばたいて羽を閉じます。
速度が落ちたらまた数回羽ばたいて羽を閉じるという飛び方をします。
波型を描きながら飛びます。
ヒヨドリの鳴き声は「ヒーヨ、ヒーヨ」と甲高く鳴きます。
この鳴き声が和名の由来になったとの説もあります。
ヒヨドリは興奮すると、頭の毛を逆立てて怒鳴り散らしながら敵を威嚇します。
海を越える時は敵の襲来に備えて、海面すれすれを飛びます。
ヒヨドリは果物や花の蜜が大好物です。
虫や草の葉っぱなども食べるのですが、果物と花の蜜には目がありません。
花が咲くと花の蜜を吸いに来ます。
椿や桜の花に顔を突っ込んで、蜜を吸います。
他の鳥に蜜を吸われないように、椿の木の前に陣取って、近づいてきた鳥を追い払います。
口ばしに花粉をくっ付けたままのヒヨドリも見かけることができますよ。
庭になる果物も大好きです。
リンゴやミカン、いちごなどをたくさん食べます。
ヒヨドリが集団でやってきて、果物を食べ尽くしてしまうので、農家では害鳥とされています。
ヒヨドリの巣立ちの時期
5~9月にヒヨドリは繁殖期を迎えます。
木の枝の上に12~20センチぐらいの巣を作ります。
小枝や枯れたツル、拾ったビニール紐などを使って、お椀型の巣を作ります。
笹の葉などを敷いた巣に卵を産みます。
薄いバラ色の丸い卵を、3~5個産みます。
卵は14日間ぐらい温めると孵化します。
ヒヨドリの巣立ちの時期は6月中旬~7月ぐらいです。
卵から孵化したヒヨドリのヒナは、約11日ぐらいで巣立ちします。
ですが巣立ちをしたヒヨドリは、まだ1~2メートルしか飛べません。
巣立ちをしてもちゃんと飛べるようになるまで、巣立ってから1~2ヶ月の間は親鳥と一緒に行動します。
ヒヨドリの巣立ちの時期についてのまとめ
ヒヨドリの生態と巣立ちの時期について詳しく紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
ヒヨドリの巣立ちの時期は6月中旬~7月です。
ヒヨドリは卵から孵化してから、約11日ぐらいで巣立ちます。
巣立った後も1~2ヶ月は親鳥と一緒にいます。
(ライター 雲呑)