寄生の極み!!??リベイロイアという名前の生物を知っているでしょうか?
実はすごい寄生をする生き物なんです。
リベイロイアは扁平動物
リベイロイアは扁形動物の一種。
扁形動物とは扁形動物門に分類される動物の一種で、プラナリア、ヒラムシ、コウガイビル、サナダムシ等がこれに含まれます。
字のごとく、扁平な形をしているのが特徴で、循環器官や特別な呼吸器官を持っていません。
血管やエラなどはなく、体に栄養や酸素を運ぶのは拡散に頼っています。
左右対称で、前後と腹背の区別はありますが、寄生生活をするものにはそれ以外の脳や触覚器などの機能は退化しています。
無性生殖、有性生殖のどちらも行うことができ、増殖力や再生能力も高いのが特徴。
リベイロイアの生態
リベイロイアは3種類の生物の体を転々とする、寄生型の扁平動物で、まず一番最初はカタツムリに寄生します。
カタツムリの体内で無性生殖で数を爆発的に増やします。
次にウシガエルのオタマジャクシを見つけます。
オタマジャクシの皮膚を食いちぎり、体内に侵入し、ウシガエルが変態していく過程で、ウシガエルの足に被のうと言われる組織を作り出します。
このことによって、ウシガエルの後ろ足は4本だったり、6本だったり、もしくは生えてこない奇形が生まれます。
奇形になったウシガエルはもちろん上手に動くことが出来ませんし、弱っていることが多く、他の正常な個体に比べて、捕食されやすくなってしまいます。
カエルを捕食する生物は沢山いますが、ウシガエルを捕食するということになると、ある程度の大きさのある鳥ということになります。
その鳥がサギです。リベイロイアに寄生されたウシガエルを食べたサギの体内で、彼らは今度は有性生殖を行い、作り出された卵は詐欺の糞として水に帰り、再びカタツムリの体内に寄生するという循環を繰り返すのです。
アメリカで奇形の両生類が大量発生の原因はリベイロイア?
1980年代頃から、あちこちで足が通常よりも多い、カエルやサンショウウオが沢山見つかり始めました。
一か所に何匹もの奇形が存在している光景は、今までにはあまり報告されてこなかったようで、全米で話題になったそうです。
当初、この原因と考えられていたのが農薬でした。
大量の農薬が何らかの形で流れ込んだために起こったのではないか‥‥と言われていたのです。
しかし、のちに大量奇形の原因はリベイロイアではないかとの説も浮上したのです。
1995年にはミネソタ州ヘンダーソンの池でも同様のことが起こっています。
後ろ足の全くないカエル、胃から大量の足が生えているカエル、そして目が見えなくなっているカエル等々。
これらの原因ははっきりとはわかっていないそうですが、リベイロイアの可能性はゼロではないということだけはわかります。
リベイロイアのまとめ
リベイロイアは扁形動物の一種。
カタツムリに寄生し無性生殖で大量繁殖したのちに、ウシガエルのオタマジャクシに寄生、最終宿主はサギという3種の生物の体を転々とする寄生虫。
サギの体内で有性生殖し、糞で卵を体外に放出する。
リベイロイアに寄生されたウシガエルは足が通常より多く生えるのが特徴。
1980年代以降、アメリカでは奇形のカエルやサンショウウオが大量に見つかっていて、その原因はリベイロイアではないかとも言われている。
全くもって恐ろしく、不気味なリベイロイア。
名前もさることながら、生き延びるための戦略が凄い・・・・・どんだけ進化しているんだ!?と思わざるを得ない不気味な生態に脱帽してしまいます。
皆さんも、もし奇妙なカエルを見つけたら、このリベイロイアの存在を思い出してみてください。
(ライター ナオ)