ネコメガエルという名前のカエルをご存知でしょうか?
実はアマガエル科に分類されるカエルのネコメガエル。一度その姿を見たら、その強烈なインパクトは半端ありません。
ネコメガエルの特徴
ネコメガエル属に分類されるカエルはその名前の通り、眼がまるで猫のような形状をしているところからついた名前です。
明るい所では目を細め、暗い所では真ん丸の目になります。
皮膚からは水を弾く湯市場の物質を分泌し、このワックスが体から水分を蒸発するのを防いでいます。
またカエルが体から分泌する液体は鎮痛効果に優れていて、モルヒネの40倍ほどの効果があり、更に副作用もないことから治療に応用する研究も進められています。
肉食で鉱物は昆虫や節足動物。通常のカエルは皮膚から水を吸収するのですが、ワックスで弾いてしまうネコメガエルは口から水を飲むという特徴を持っています。
日本でも比較的メジャーないくつかの種類をご紹介していきます。
ソバージュネコメガエル
ソバージュネコツメガエルはアルゼンチン北部、パラグアイ、ブラジル南部、ボリビアに生息している体長6~8㎝程のカエルです。
体型は太く、皮膚には筋状の隆起やこぶ状の突起がある個体もいます。
体色は全身が薄い緑色で、下顎から体側面にかけて白い筋模様、腹面には不規則な白い斑紋が入ります。
虹彩は淡黄色で耳腺は発達し、四肢は頑丈で、指先は細く吸盤は発達していません。
乾燥した環境に適応し、樹上棲で夜行性。昼間は樹上で動かずじっとしています。
食性は動物食で昆虫類、節足動物などを食べ、口から水を飲みます。
日本ではペットとして飼育されることが多い種類で主に野生個体のオスが流通しています。
価格は1万3000円~1万8000円ほど。
テラリウムで飼育され、樹上棲のため、高さのあるゲージで飼育するのがベスト。
乾燥を好むのでゲージの側面や蓋を金網などにして通気性を確保するが望ましく、痛以西を確保して乾燥気味に飼育します。
極度の低温に弱いので、冬には暖房器具を使用したり、ケージを温室に収納します。
日光浴も行うので小型の保温用の電球をケージの中へ照射し、水は小さな水容器を用意してやかんや照明を消した時に霧吹きで湿度を上げます。
エサはコオロギをピンセットで与えたり、サプリメントをふりかけて栄養価を上げます。
エサに反撃されたり、動きが緩怠なために逃げられるのを防ぐため、生きたエサの場合は顎や触角、後ろ肢などを潰したり折ったりしてから与えます。
テヅカミネコメガエル
テヅカミネコメガエルはアルゼンチン北部やガイアナ、コロンビア、スリナム、ペルーなどに生息するネコメガエルで、体長は3.5~4.5㎝。体型は細く、頭部や胴体には筋状の隆起があり、角ばって見えます。
体色は灰面が緑色で腹面は白く、虹彩は灰色です。
四肢は細長く、内側は黄色やオレンジ色になり、黒い縞模様が入っていて指は白いのが特徴です。
やや乾燥した開けた森林や草原の樹上に生息し、昼間は葉の上などで伏せて休んでいます。
動きは緩怠であまり跳びはねたりはせず、枝を掴んで移動することが和名の由来ですが、枝を掴んで移動するのはネコメガエル全般に関して言えること。
食性は動物食で昆虫類、節足動物等を食べ、繁殖形態は卵生で雨季に沼や水たまりの水面から約10㎝上に垂れ下がる葉に卵を産み、卵を産むと葉を包み粘液で止めます。
フタイロネコメガエル
フタイロネコメガエルはガイアナ、コロンビア、スリナム、ブラジル、ベネズエラ、ペルー、ボリビアなどに生息し、最大体長は12㎝とネコメガエル属ない最大種です。
体型は太く、頭部や胴体には筋状の隆起があり、角張って見えます。
背面の色彩は緑色で腹面目は薄灰色。
体側面と腹面には黒い縁取りのある白い斑紋が入っています。
虹彩は灰色で耳腺が発達しています。四肢は頑丈で指は薄灰色で指先は緑色です。
皮膚からはアルカロイド系の刺激性が強い毒物を分泌し、かつては原住民はこの毒を抽出して狩猟に利用していました。
日本にはペットとして輸入されてることもありますが、その流通量は少なくなっています。
(ライター ナオ)