春先にいるような気がするおたまじゃくしの活動時期はいつ頃なのでしょうか。
おたまじゃくしのいそうなところ
おたまじゃくしが姿を見せはじめるのは水温が上がってきた頃です。
おたまじゃくしは、水田や渓流の上流など、水深が浅い淡水の中にいます。
おたまじゃくしはカエルになります。カエルにいろいろな外見や生態をもつ種がいるように、おたまじゃくしの姿や大きさ、棲息地やおたまじゃくしでいる期間も違います。
おたまじゃくしは雑食性です。藻や水草、ごはんなど口に入るものならほぼ何でも丸い口からよく食べます。
おたまじゃくしの種類や期間
比較的乾燥に強く、いろいろなところに棲息できるとされるアマガエル科のニホンアマガエルのおたまじゃくしはおたまじゃくしでいる時期が短いのが特徴です。
4月から6月頃までの間のひと月ほどです。
大きさは5cmほど、上から見るとぷっくりしており、目と目の間が離れています。
この目はとても離れているので、他のおたまじゃくしと見分けがつきやすいです。
体色は薄いベージュで黒っぽい斑点がある事が多いようです。
トノサマガエルのおたまじゃくしは、グレーで成長すると背中に模様が出てきます。
おたまじゃくしが生れるまで
おたまじゃくしはカエルの子なので、まずは卵から無事に孵化する必要があります。
カエルの産卵場所は主に淡水の浅瀬です。
トノサマガエルのように池など水が溜まっているような場所を選ぶカエルもいます。
おたまじゃくしの成体であるカエルは、両棲類であり気温の変化に大きく影響される変温動物です。
しかもおたまじゃくしでいるうちはずっと水中にいるデリケートな状態です。
カエルたちもその産卵時期の見極めには大いに気を使っています。
一般にカエルの産卵は冬眠から目覚めた後に行われます。
ただ、気温が低いとまた冬眠気味になるカエルもいるようです。
ほぼ全国的に棲息しているニホンアマガエルの卵塊は小さめです。
卵のひとつはほんの1,2mmです。水の流れに流されやすいので、水草に産卵し、用心深く数か所に産卵するのが特徴です。
産卵時期は春から5、6月頃までの事が多いようです。
ひも状のゼリーのようなものに包まれた卵はヒキガエルの卵です。
おたまじゃくしの孵化
孵化が始まると、卵からごく小さい生物のようなものが出てきます。
孵化したばかりのおたまじゃくしは、7日ほどかけていわゆるおたまじゃくしの体つきになります。
最初のうちは呼吸するためのエラがボコッと体の外に出ていますが、日が経つと体内にしまい込まれます。
おたまじゃくしは口を少し水面から出して、尾を横に動かし活動的に泳ぎます。
おたまじゃくしの変態
おたまじゃくしが成長し、カエルになる過程で困難と思われる点は、呼吸法が変わる事です。
おたまじゃくしの体の側面には呼吸孔と考えられている孔がひとつ開いています。
この孔は筒状になっており中の方にあるエラで呼吸しているとされますが、口から入った水を孔から出すような仕組みの孔だそうです。
この孔は日本のカエルのおたまじゃくしの場合、左側にあるようです。
カエルになる過程でおたまじゃくしは肺呼吸に移行しますが、具体的にどの段階で肺呼吸を行うようになるかははっきりしないようです。
まず後肢が出てきます。前肢は呼吸孔のある方が先に出ます。
もう片方は皮膚を突き破って出現するので少々遅れ気味になります。
この時点では多くの場合おたまじゃくしの尾がついており、アマガエルの場合尾を含めて50mmほどにもなるようです。
徐々に尾が胴体に吸い込まれるように短くなり、後肢も発達し吸盤や水かきができ、変態が完成し、カエルになります。
おたまじゃくしの活動時期
おたまじゃくしの活動時期は、水温や外気温、餌の状況により変化します。
春先から初夏にかけてがおたまじゃくしを見つけることができる時期です。
おたまじゃくしの活動期間は短く、おたまじゃくしの変態期間も、ひと月からひと月半くらいと幅があります。
春先や初夏にカエルの鳴き声が聞こえてきたら恐らく求愛の鳴き声です。
鳴き声が聞こえてくるあたりをよく見ておくと、おたまじゃくしが見つかるかもしれません。
(ライター:おもち)