さて、問題です!「カエルはオタマジャクシのまま冬眠する?それともカエルの姿のまま冬眠する?」

そのどちらもが正解です。

 

それぞれのカエルについてその冬眠方法と寿命を比べてみました。

アマガエル

日本に生息しているカエルの中で最もポピュラーで馴染みのあるニホンアマガエル。

雨の前になると湿度を感じて、「雨鳴き」をします。

そんなアマガエルの繁殖期は5~7月。

メスが水中を泳ぎながら産卵するので、卵は水中にバラバラとまかれます。

一度の産卵数は200~1000個で、メスは数度にわたって産卵します。

 

卵の大きさは1.2㎜程ですから、自然界でアマガエルの卵を見つけるのはとても難しいことのようです。

卵は急速に細胞分裂し、2~3日ほどで孵化します。オタマジャクシの期間は1~2か月。

 

2年ほどで性成熟を迎えるアマガエルは飼育下では8~10年生きるといわれ、野生下での寿命は5年ほどです。

飼育下で冬眠させず、越冬させるためには10℃以下にならないような環境を整えてあげることが重要です。

カエルたちは10℃を目安に冬眠準備にかかるからです。

トノサマガエル

トノサマガエルは体長3~8㎝ほど。

アマガエルよりは大きく、ヒキガエルやウシガエルよりは小さい中くらいのサイズのカエルです。

主に昆虫やクモなどを捕食しますが小さなカエルも捕食することがあります。

4~6月に繁殖期を迎え。1800~3000個ほどの卵を産みます。

 

オタマジャクシは植物や落ち葉、動物の死体などを食べて大きくなり、その年のうちに成体になります。

野生下での寿命は3~4年と言われています。

 

飼育下での越冬は18~24℃の温度環境を整えることが必要です。

それ以下になると冬眠しますので、冬眠させる場合はしっかりとエサを与えて太らせてからさせること。

 

冬眠中は水分を保ち、安定した低温状況をつくることが重要です。

穴を開けた発泡スチロールに落ち葉を敷き詰めると快適な越冬環境を保つことができるようです。

ヒキガエル

日本には4種類にヒキガエルが生息しています。

アズマヒキガエル、ニホンヒキガエル、ナガレヒキガエル、オオヒキガエルです。

体長は10~18㎝で産卵の時以外はそれほど水を必要としないカエルで、普段は森林やその周辺の草原、農耕地や公園、民家の庭にも生息しています。

昆虫やミミズを捕食し、産卵は沼や田んぼ、水たまりに集団で行います。

 

一度の産卵数は1500~20,000個で、カエルの産卵数としては多い方です。

1~3月に繁殖期を迎え、3~4月に産卵、1~3か月ほどで成体になりますが、その体長は7~8㎜程です。

 

6月には一斉に上陸し、小さなヒキガエルの成体をあちこちで見かけることがあります。

3ヵ月ほどで体は3倍以上になり、1年間で6㎝、2年目で10㎝ほどになります。

オスの寿命は11年、メスは8年と言われています。

 

飼育下で冬眠させるにはトノサマガエルの越冬と同じく、穴を開けた発泡スチロールで行うと良いようですが、難しい場合は冬眠させず、越冬させるのが良いでしょう。

その場合のエサはショウジョウバエが良いようです。

ウシガエル

ウシガエルは北海道から南西諸島にかけて生息している体長は11~18㎝ほどのウシのように鳴くカエルです。

もともとは食用として輸入していたものが野生化した特定外来生物になります。

昆虫などの他、小さなカエルや同じウシガエルさえ、口の中に入るものは何でも捕食します。

繁殖期は5~9月で、6000~40000個の卵を産みます。

 

オタマジャクシの大きさは17㎝にもなるのだとか。

1~2年かけて成体になるまではオタマジャクシのまま越冬を行います。

 

成体になってからは水底の泥の中に半分体を埋めた状態で行うので、飼育で越冬させる場合は水を張った水槽の中に泥を入れるか、ブロックなどを沈めて身を隠すような場所を作ってあげるのも良いそうす。

平均寿命は7~9年、最長で16年という記録もあります。

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