アマガエルは、両生綱・無尾目・アマガエル科に属するカエルの総称です。
ここではアマガエルとその寿命について紹介します。
アマガエルの生態
アマガエル科のカエルは、アフリカ大陸北部、オーストラリア大陸、北アメリカ大陸、南アメリカ大陸、ユーラシア大陸、インドネシア、日本、パプアニューギニアに分布しています。
日本には、以下の3種が生息しています。
ニホンアマガエル
ニホンアマガエルは、日本、朝鮮半島、中国東部まで広く分布しています。
日本では北海道、本州、四国、九州、国後島、佐渡島、隠岐諸島、壱岐島、対馬、大隅諸島などに分布し、伊豆諸島の八丈島には国内外来種として定着しています。
ニホンアマガエルの体長は2.0~4.5センチほどで、メスのほうが大きくオスは最大でも4センチ以下です。
鼻筋から目、耳にかけて褐色の太い帯が通っています。
前足に4本、後足に5本の指があり、すべての指先に丸い吸盤があります。
この吸盤で枝から枝へ飛び移ったり、ガラスに張りつきます。
ニホンアマガエルの体色は腹側が白色で、背中側が黄緑色です。
そして背中側は、黒っぽいまだら模様の灰褐色に変えることができます。
この色の変化は、周りの環境、温度、湿度、明るさなどに応じてホルモンを分泌し、皮膚の色素細胞を拡張・伸縮させることによっておこないます。
ハロウエルアマガエル
ハロウエルアマガエルは、日本固有種で、奄美大島から沖縄島北部、西表島の一部に分布します。
体長は3から4センチほどで、ニホンアマガエルに似ていますが、後肢がより長く水かきもより発達しています。
また、全体的に細身で華奢です。
鼻先から目、耳にかけての黒い帯状の模様が不明瞭で、手足の腹側などが橙色を帯びています。
ヒメアマガエル
ヒメアマガエルは、日本固有種で、奄美諸島、沖縄諸島、先島諸島に分布します。
またトカラ列島、多良間島、先島諸島(黒島)に外来種として移入分布しています。
体長は2.2から3.2センチです。
体形は扁平で、胴体は幅広く頭部は小型と独特の体型をしています。
全身は、ほぼ褐色で、背面中央に濃い褐色のはんもんがあります。
前足は小さく、後肢はよく発達し、跳躍力があります。
脚の水かきはあまり発達していません。
アマガエルの寿命
アマガエルの平均寿命は5年程度です。
うまく飼育すれば10年くらい生きる場合もあります。
アマガエルは吸盤があって愛らしい顔をしているので、よく飼育されています。
そのせいもあって、寿命のサンプルデータが多く集まっています。
アマガエルのその他雑学
ニホンアマガエルは、日本全国で見ることができる、おそらく日本でもっともメジャーなカエルですが、実はこのニホンアマガエル、日本の東と西とで遺伝的に大きく異なることが判明しました。
西日本と九州から韓国、中国、沿海州までのグループと、東日本と北日本、樺太と国後島までのグループに分けられます。
今後の研究の成果によっては、東西で異なる種名がつけられるかもしれません。
2つのグループの境界は、ちょうど大阪と京都を結んだライン、本州を縦断したラインになります。
ちなみに境界といえば――。
日清食品の「どん兵衛」は、東海地区を境にして、東日本向け(新潟県・長野県・岐阜県・愛知県・三重県以東)と西日本向け(富山県・石川県・福井県・滋賀県・奈良県・和歌山県以西)に別れています。それ以外にも北海道限定「北のどん兵衛」があります。
さらに脱線すると、セブン-イレブンのおでんの出汁は、北海道、東北・信越、関東、東海、関西・北陸、中国・四国、九州の地域によって異なり、全部で7種類あります。
アマガエルのまとめ
以上、アマガエルについていかがでしたか?
ニホンアマガエルの写真を見た瞬間、懐かしさとともに、クロノトリガーのカエルがパッと頭に思い浮かびました。
ただ、彼のモデルがニホンアマガエルだという一次資料は見つかりませんでした。
南米あたりによく似たカエルがいて、そっちがモデルかもしれません。
と、それはさておき、アマガエルは、日本でもっともポピュラーなカエルですので、雨の日は草むらなどを探してみると良いかもしれません。
その愛らしさに和むこと間違いなしです。
(ライター ジュン)