皆さんはサメとエイの違いをご存知でしょうか?
そんなの一目瞭然でしょう??って?
そう、そうなんです。
見るからに違うんですが、実はサメとエイは同じ仲間だって知っていましたか?
サメの生態
サメと言っても実に多くの種類がいるわけで、それぞれ生息域も違えば、生態も違います。
2016年の時点で世界中に9目34科105属509種が存在していると言われ、日本近海でも9目32科64属130種が確認されています。
殆どが海洋性ですが、中にはオオメジロザメなどのように、汽水域や淡水域に進出してくるサメもいます。
体長も種類によって異なり、最大のサメはジンベイザメでその体長はおよそ14m、最小のサメはツラナガコビトザメといって22㎝しかありません。
体の形も様々。回遊を行う種類はマグロ類のような流線型をしていますが、海底に生息する種類は細長い形や上下に平べったい形をしているものもいます。
背ビレ、胸ビレ、腹ビレ、臀ビレ、尾ビレを持っていて、背ビレは殆どのサメで2基あります。
尾ビレは上の方が下の方よりも長く、このことによってやや斜めに水を押し出すことが出来、浮袋を持たないサメが水中をおよぎやすくなっています。
サメの中には人を殺傷するほどの獰猛なものもいて、鋭い歯と力強い顎をもったホホジロザメやイタチザメなどはとても危険です。
また、サメにはロレンチーニ器官と呼ばれる間隔器官が存在し、これは微弱な電流を感知する電気需要間隔の一種で、100万分の1ボルトというごくわずかな電位差を感知することが出来ます。
この器官によって深海や海底の泥に隠れている獲物も発見し捕獲することができるのです。
サメの肉は食用にもなります。
すり潰してはんぺんなどの材料として使われ、他にも身を味噌などでにつけて食べたりもします。
ヒレは中華料理の高級食材、フカヒレとして利用されます。
肝臓の油、いわゆる肝油が利用されることもあります。
エイの生態
エイは約530種類がいると言われ、世界中の海洋の単海域から極域まで広く分布しています。
一部の種類は淡水に適応するものもいます。
一般的には上下に扁平で、細長い尾を持っており、5~6対のエラがあります。
尾の先端には棘があり、毒を持っているものもいます。
淡水産のものは淡水エイと呼ばれ、熱帯魚として鑑賞されるものもあります。
サメと同様に尿素を体液の浸透圧の調整に使っている為、組織に尿素が蓄積されるので一般的には料理に向かないと言われていますが、アンモニアを生じないエイの肉は淡泊な味わいで、日本においても伝統的な食材です。
煮物や刺身、みそ汁、あえ物、焼き物などで食べられます。
特にヒレ部分はカスベとして一般的。
サメとエイの違い
サメとエイの大きな違いは鰓の位置にあります。
サメが体の脇に入っているのに対し、エイの場合は腹面、つまり泳いでいる下の部分にエラがあります。
体つきも違うものがほとんどです。
サメは紡錘形をしており、発達した背ビレでバランスをとって泳ぎますがエイは海底にいる種類が多く、扁平で海底に同化するようにして泳いでいます。
サメはエイと同じ仲間と言われますが、エイがサメの進化した形とも言えます。
尾びれの原型が残っているのがサメで、これがなくなったのがエイということのようです。
サメとエイのまとめ
サメとエイはエラの位置に違いがあり、サメは体の側面、エイは腹面にエラがついている。
エイはサメの進化した形と言われ、尾びれの原型があるのがサメで、それが進化してなくなったのがエイである。
サメもエイも多くの種類がいて、基本的には海水域で生息しているが、汽水域に生息するものもいる。
サメもエイもどちらも食用にされ、特にヒレはフカヒレやカスベとして出回っている。
(ライター ナオ)