冬の香り、ゆず。ゆずは香酸柑橘類です。

ミカンのように生食ではなく、香りを楽しみ果汁を利用する柑橘類のひとつです。

英名もYUZUです。ゆずの香りのハンドクリームにはそのままYUZUと記載されていたりします。

ゆずについて

ゆずはミカン科ミカン属の常緑小高木です。

小高木とは、5m以上10m未満のものをさします。

ゆずの木は結構大きくなるんですね。葉もわりとしっかりめで大きい。

木にトゲがあるので、収穫する時や強風の後に果実の様子を見る時は気をつけます。

 

軍手を付けても良いでしょう。

柑橘類の中では寒さに強いのが特徴です。

主な生産地は高知県や徳島県、愛媛などの瀬戸内地方ですが、東北地方でも栽培は可能だそうですよ。

ゆずの旬

9月から12月頃までが、ゆずの旬です。

土地によっては年始にも見かけますね。

 

おせちのダイコンなますにもゆずが入りますが、お雑煮にのせる事もありますしね。

スーパーなどでゆずを買う時は、果皮に傷がないもの、香りが良いものを選びましょう。

後は他のミカン類と同じく、ヘタの部分が綺麗なものが新鮮な証拠です。

ゆずと日本人の生活

今年(2017年)の冬至は12月22日です。

二十四節気のひとつ、冬至にはゆずの実を入れて入浴する習慣があります。

 

銭湯や日本猿が入る温泉にも、ゆずの実がぷかぷか浮かんでいます。

お猿たちがゆったりと入浴しながら毛づくろいをしていたり、目を閉じている様子をテレビで見ていると、たいてい一匹くらいは湯あたりしたのかお湯から出て傍らの石に腰かけている猿もおり、一人で笑ってしまいます。

なんて平和なんでしょうか。

 

冬至は一年の中で夜が最も長い日です。

冬至を過ぎると、少しずつ昼間が長くなり太陽の光も徐々に強まっていきます。

 

ゆず湯には、心身を清め運を呼び込むという意味があるらしいですね。

「一陽来復」と言うと良い、と言われますが、もとは『易経』からきているみたいですね。

柑橘類特有の芳香成分リモネンが含まれているので、リラックス効果もあります。

ゆずの栽培方法、注意点など

販売店などから木を買うのも手です。

果樹栽培をする時には良い苗や土、種を入手する必要がありますが、調べた通りに植えても、何故か元気がなくなってしまうケースがよくあります。

最初からある程度育っている木なら少し安心です。

土地に苗木を植える場合、植え付けは3~4月、開花は5、6月頃です。

肥料は植え付けの頃と6月、10月くらいに追肥します。

 

害虫はアゲハ蝶の幼虫に要注意。

卵がないか目を皿にして観察しましょう。

 

花が咲き終えたころに、果実の間引きを行います。

葉一枚につき実はひとつくらいにします。

 

ゆずの場合、長期間実を付けっぱなしにして置くのはよくありません。

あまり実が多いと木の株が弱る事があります。

植えてから2年は実をとる事で、その年以降の実の付き方が良くなります。

 

日向を好みますが乾燥には弱いので、冬は雨水だけでは難しく、その時期に元気がなくなってしまう事が多いそうです。

ゆずは一本で実をつけます。

 

最近では庭木として、木のトゲがなく比較的育てやすく種のない多田錦という品種が好まれるようですよ。

しかし、ゆずは実を付けるまで数年かかります。ベランダなどでも育てる事は可能です。

ゆずの美味しい食べ方

柚子があると食卓がグレードアップした感じがしますね。

基本的に皮及び果汁を使います。

 

ゆずの皮にはレモン果汁一つ分より多いビタミンCが含まれています。

風邪予防や美容にも良さそうですね。

湯豆腐やてんぷらに

お豆腐との組み合わせは定番。

冷奴でも温奴でも。

 

天ぷらのお塩に、削ったゆず皮を混ぜます。

何となく美味しそうに見えます。

パスタなど

皮は刻んでも擦りおろしでも。

茹であがった麺に適量を混ぜ込みます。

 

黄色が美味しそうに見えます。

塩味で潔く作るのが良いですね。

微量に余った野菜などあれば麺を茹でる際に一緒に茹でると鍋も一つで済み楽ですね。

冷凍保存の方法

皮は刻まずに大きめに削いでラップにぴったり包んで冷凍します。

果肉本体は二つにカットし、包んで冷凍。

風味はやや劣るようですが、冷凍も可能です。

お菓子にもゆず

重めのバターケーキに入れても乙です。

この場合は果汁もたっぷり加えた方がよりゆず感がひきたちます。

他、シフォンケーキに加えても良いですね。

チョコ系とも合います。

ゆず栽培について

ゆずは育てやすい果樹ではあるが、結実はやや難易度が高めです。

庭木として、または鉢植えのひとつとしてのんびり楽しむ、くらいが良さそうです。

(ライター:おもち)