上野動物園でのパンダの赤ちゃん誕生のニュースは日本中が沸いた最近の話題の一つ。
動物園でも人気のパンダの主食はもちろん笹!!そんな常識を覆すような事実が・・・・
パンダの生態
パンダは中国の極限られた地域に生息する食肉目クマ科ジャイアントパンダ属に分類される動物。
白と黒にはっきりと分かれた模様が特徴的な動物園の人気者です。
体長は120~150㎝で立ち上がると170㎝ほどになります。
体重はオスで100~150kg、メスは80~120kgほど。
目の周りに黒い模様があり、たれ目の印象がありますが、眼自体は小さく、鋭い目つきをしています。
前肢は笹を抑えられるように独自に進化した形をしており、指は6本とも7本とも言われています。
雑食で主に笹や竹などを食べますが、小型の哺乳類や果物なども食べます。
笹はその時期の一番栄養価の高い種類を選んで食べているのだそう。
腸の長さは体長の4~7倍程あると言われていて、これは肉食のクマなどと同じです。
繁殖期は3~5月でメスの受胎可能期間は数日間しかたないと言われています。
3~6。か月の妊娠期間を経て、1~2頭の子供を出産します。
哺乳類の中ではかなり繁殖力の低い部類に入り、絶滅も心配されています。
生まれたばかりのパンダには毛がなく、白と黒の模様もありません。
体重は100~200g程度で成獣の1000分の1ほどの重さです。
野生下での出産は竹の子の生える時期と重なっており、本能的に一番栄養が取れる時期に出産していると考えられています。
笹を食べるように進化したパンダ
パンダはもともとクマ科の動物ですから、もともとは肉食だったのではないかと考えられています。
厳しい氷河期を生き延びるためとか、クマとの生存競争を避けるためとか、説は色々あるようですが、一年中身近にある笹を主食にする為に進化してきたことには間違いありません。
その結果、奥歯は笹をすり潰すために、人の7倍ほどの大きさになり、頬の筋肉も発達し、パンダに特徴的なふっくらとした可愛らしい顔つきに進化してきました。
もともとは肉食だったため、笹のエネルギーだけでは足りなく、動は緩慢で、常にエネルギー不足で倦怠感が付きまとい、今のようなゴロゴロとした生活を送るようになっているのです。
1日の消費カロリーはナマケモノと一緒なのだとか・・・・。
それがまた、人気のあるポイントでもあるのですが・・。
今も残る肉食の片鱗
中国では近年時折、ヒツジやウシがパンダに襲われる事件が起きています。
これは、パンダの中に残る肉食獣としての片鱗が出てしまったゆえの事件と考えられます。
生きている野生のウシを襲い、殺した後もしつこくウシの死体をむさぼるパンダの姿はクマそのもの。
穏やかでむしゃむしゃと笹をほおばっているパンダからは想像もつかないような、衝撃の映像が公開されたのです。
しかし、実際こんなに笹ばかり食べているパンダですが、1~2か月に一回は定期的にお腹を壊しているのだそうで、それは繊維質の多い笹を消化するために腸の粘膜の入れ替えを行う時に痛みを伴うからなのだとか・・・・そう、つまりパンダは肉食だった時代から完全には進化しきれていないということの証!?で、パンダは今も進化途中なのです。
パンダのまとめ
パンダは中国の一部の地域に生息しているが、繁殖力の低さから絶滅も心配されている。
パンダの主食は笹で、野生下ではその時期に一番栄養豊富な笹を選んで食べている。
パンダの赤ちゃんは成体の1000分の1ほどの大きさで生まれてくる。
パンダはもともと肉食で、必要に迫られて笹が主食になった。
パンダには肉食時代の片鱗が今も残っており、ヒツジやウシを襲い捕食してすることもある。
パンダは未だ進化途中の動物。
(ライター ナオ)