日本で生きているだけでは出会うことのない生物が世界中にはたくさんいます。

もっとも、出会いたくないものがたくさんいるのも事実です。

 

出会いたくないというのは、そのほとんどが人間にとって危険だからという理由です。

日本には存在していませんが、海外にはシドニージョウゴグモという非常に危険度の高いクモがいます。

これは世界でも有数の猛毒グモなのです。

シドニージョウゴグモの生態

シドニージョウゴグモはかの有名なタランチュラに似た見た目をしたクモです。

体長は4㎝ほどですが、足の長さも含めると10㎝近くにもなる大型グモの部類です。

 

タランチュラに似ているポイントは特に、太い足を持っていることや、その足や腹部に大量の毛が生えているというところです。

体の色味は深く黒っぽいです。

 

クモにはよくあることですが平均的にメスのほうが体長は大きいです。

しかしオスの大きな特徴として立派な牙があることであり、その牙や足を広げて威嚇をしてきます。

 

行動パターンはジョウゴグモ科に共通して夜行性です。

暗い場所を好み、他の昆虫や小型の爬虫類まで捕食します。

また、木や岩陰といった隙間が作れる場所に巣を形成して過ごします。

生息域

その名の通りシドニージョウゴグモは、オーストラリアにある都市、シドニー近辺に多く生息しています。

そして夏(12月頃)になると民家に侵入することもあり、比較的小さな体を持つオスがよく目撃されます。

 

ちなみに日本には野生として生息はしていません。

生息していないだけでなく海外から持ってくることも禁じられているのです。非常に危険な猛毒グモなので、特定外来生物に指定されていて、捕まえて日本に連れてくることや飼育をしていると罰せれるのです。

毒の成分と強さ

シドニージョウゴグモの他にも、世界中には毒グモがいくつか存在していますが、その中でもこれは最上級に危険視されているクモです。

そのシドニージョウゴグモが持つ毒は「ロブストキシン」というものを含んでおり強酸性の毒です。

 

死に至ることもあるようなとても危ない成分です。

この毒の特徴は不思議なことに人間やマウスといった生物には非常に有効ですが昆虫類や鳥にも効果がありません。

捕食対象となり得る昆虫に聞かないとなると、なぜこのような毒を持つようになったのか理由がわからず、現在においても明確な答えは得られていません。

人間が噛まれたらどうなる?

シドニージョウゴグモが持つ毒は神経系を麻痺させる毒で、噛まれると死亡することもあります。

症状としては猛烈な吐き気や痙攣が起こり心臓にショックが与えられます。

 

噛まれた後適切な処置をしないまま放置しておくと、体の小さな子供だと数時間で死に至ってしまいます。

さらにシドニージョウゴグモの恐ろしいことに大きな牙があります。

 

毒に関してはオスとメスの両方が保有していますが牙はオスに限ります。

この牙にかかると人間の皮膚では簡単に貫かれてしまいます。

 

毒がなくても単純に噛まれるだけで大けがになり得るのがシドニージョウゴグモの危惧しなければならないところなのです。

なお、昔はシドニージョウゴグモの持つ毒に対する血清が作られておらず、危険度は現在よりも高かったのですが今は血清が発明され、噛まれた後でも急いで処置を行えば命まで落とすということはなくなるのです。

シドニージョウゴグモの毒は死ぬほど危ない

すでに述べた通りこれは例えではなく、本当に死んでしまうような毒なのです。

それにオーストラリアと言えば日本でも海外旅行として馴染みのある国です。

 

さらにシドニーは首都と間違われるほどの主要な都市で観光地も数多く存在しています。

万が一旅行中に出会ってしまった場合でも近寄らないように気を付けなければなりません。

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