ティラノサウルスと言えば、ジュラシックパークでもお馴染みのあの巨大な恐竜。
恐竜好きな子供たちにも絶大な人気を誇るティラノサウルスが実は痛風にかかっていたって本当!!??
ティラノサウルスって?
ティラノサウルスは6500万年前程の中生代白亜紀末期の北アメリカ地方に生息していたと言われる体長11~13m、体重5~6tほどの恐竜。
大きな体のわりに前足が異常なほど小さく、頭部が異常に大きいというアンバランスな体の持ち主。
そのバランスの悪さ故か、見つかった化石の鎖骨には何度も骨折した跡が見つかっているのだとか。
頭蓋骨は1.5mほどの大きさがあり、大きな歯がずらりと並び、その歯の大きさは18㎝もあったと言われています。この大きな歯でによって噛む力は、なんと8tもあったというのだから、とにかく半端ない!!
現在生存する動物と比較すると、ワニの噛む力が2tほどと言われているのだから、その4倍ほどの力があったということになるわけです。
同じ恐竜の骨なども難なくかみ砕いていたというのは、容易に想像がつくことです。
かつて生態系のトップにいたとみられるティラノサウルスはこの強力な顎の力で、あらゆる恐竜を襲っていたと考えられています。
トリケラトプスなどの角竜は1tほどの重さがあったが、このトリケラトプスを捕食することが出来たのはティラノサウルスしかおらず、しかも、成長の過程で、かなり高速で成長すると言われるティラノサウルスが死骸の肉だけで命をつないでいたとは考えずらく、生きたトリケラトプスや他の恐竜を襲い、捕食していたということが考えられるのです。
また、同じティラノサウルス同士の共食いも頻繁に行われていたようで、とにかく凶暴な性格だったことは明らかなようです。
痛風って?
そう、そしてこのティラノサウルスが痛風にかかっていたのではないかという証拠が・・・・それが右手の跡!
痛風とは一般的に尿酸が体の中にたまって、それが結晶化することによって引き起こされる激しい関節炎のことで、人間で言うなら、魚や動物の内臓などを食べすぎると体内に尿酸が蓄積され、痛風になりやすいとも言われていて、あらゆる恐竜を食べることが出来たグルメなティラノサウルスが、痛風にかかっていたとしても何らおかしい話ではないわけです。
痛風についてもう少し詳しく書くと、痛風になる前に高尿酸血症という脚の指の付け根など関節が赤く腫れて痛み出すようになり、発作的に痛みが起こります。痛みは1週間から10日ほど続きますが、痛みを抑える薬を飲むことによって、一時的におさまります。
しかし、放っておくと足の指だけでなく、足首やひざの関節までもがはれ上がり、慢性の痛風に悩まされることになるのです。
人間では20歳以降の男性に多い病気と言えます。
発見されたティラノサウルスの右手の跡を見ると付け根の関節が膨れ上がっていて、これが痛風なのではないか、ということになっているのだそう。
スーという名前の付いたメスのティラノサウルスは体中に傷跡があり、その痛風はストレスによるものではないかとも言われています。
しかも、腎臓の状態もあまり良くなかったということも解っており、痛風だった可能性はかなり高いのだそう。
ティラノサウルスのが痛風にかかっていた!?のまとめ
ティラノサウルスは6500万年前に地球上に生息していた最大級の恐竜。
生態系の頂点にたち、あらゆる恐竜を捕食していたのではないかと言われている。
噛む力はワニの4倍ほどあり、同じ種で互いに共食いしていたとも考えられている。
スーというメスのティラノサウルスの右手の跡や化石の分析から、このティラノサウルスは痛風にかかっていたのではないかと考えられている。