成獣になると美しく、赤ちゃんの頃は何とも言えない可愛らしいさを持っているユキヒョウ。
今、話題のユキヒョウをご紹介します。
ユキヒョウの生態
ユキヒョウはインドやパキスタン、ネパールなどのアジアや東南アジア、ロシア等、多くの地域の標高600~6000mほどの草原、樹高の低い針葉樹林帯に生息しています。
地域によっては夏季には高い場所へ、冬には低い場所へ移動するところもあるようです。
体長は100~150㎝、肩高は60㎝、オスは45~55kg、メスは一回り小さく35~40㎝ほど。
尾が太くて、長く、その長さは頭から胴体よりも長くなり、寒い時には自分の尾をマフラー代わりに首に巻いたり、雪の上や斜面でバランスを取りやすいようになっているようです。
背面は淡灰色や淡黄色で、腹面は白、体側面には暗色の斑紋で縁取りされた不明瞭な斑紋があります。
耳介は小型で眼は丈夫に位置、体には長く、高密度の毛皮が生え、足裏の肉球にも毛が生えています。
大きな鼻腔は冷たい空気を一度温めてから肺に取り込む仕組みになっています。
基本的に夜行性ですが、昼間に活動することもあり、食性は動物食で、地域によっては食べているものの53%が家畜だったところもあるようです。
ヒョウのように獰猛ではなく、人間を襲うようなことはないと言われています。
繁殖期は12~3月で、その頃になると普段は単独でいるユキヒョウもペアで見られるようになります。
妊娠期間は90~105日、岩の隙間等で一回に2~3匹の子供を産みます。
生まれたばかりの子供は300~600gほどですが、既に厚い体毛が生えています。
生後2ヶ月で固形物を食べるようになり、授乳期間は5か月。
オスは性成熟するのに4年、メスは2~3年ほどかかります。
寿命は10年以上で、長いものだと21年という記録もあるようです。
ユキヒョウの鳴き声
ユキヒョウの鳴き声は猫なみ。
ライオンやトラのようにどすの聞いた声を出すことはできません。
せいぜい、猫が起こるときの威嚇の「シャー」という声か、甘えた時の「ゴロゴロゴロ」と喉を鳴ら声だけなのだとか。
ユキヒョウの個体数
ユキヒョウは多くの大型動物がそうであるように、絶滅の危機にあります。
既に中国の雲南省では絶滅が確認されているのだそう。
1972年には絶滅危惧種に指定、各国で保護区や狩猟禁止令などを出し、対策に乗り出していますが、2015年~16年にかけての調査では20%以上が減少している可能性があると言われています。
もともと単独で行動していることや、数が減少していることやなかなか人目のつくところに出てこない習性から、幻の動物といわれているようです。
ユキヒョウと人間の関係
ユキヒョウはその美しい毛並みから毛皮が重宝されてきました。
また、骨はトラの代用品として薬用として使われていたようです。
全世界規模で言うなら、220の動物園で600頭、日本では11の動物園で約20頭が飼育されています。
札幌の円山動物園では日本国内初の繁殖にも成功しています。
ユキヒョウの赤ちゃん
上品な白と黒の模様に、顔の割合に対して占める割合の多いくりくり目玉。
おまけに生まれた時から、毛がモフモフなのだから、可愛くないはずがありません!
まるでぬいぐるみのような存在や表情は女性を中心に大人気です♪
ユキヒョウのまとめ
ユキヒョウはアジア、ロシアなどの標高600~6000mほどの針葉樹林帯に生息している。
ユキヒョウは単独で行動し、なかなか人前に姿を現さないころから、幻の動物と言われていた。
日本の動物園でも20頭ほどが飼育されていて、札幌円山動物園では飼育下での繁殖にも成功している。
ユキヒョウの赤ちゃんは生まれた時から毛がフサフサで、可愛らしいと人気に火がついた。
(ライター ナオ)