トンビマイタケという名前のキノコを聞いたことがあるだろうか?
決してメジャーではないこのキノコ。マイタケという名前がついているけど美味しいの???
トンビマイタケの特徴
トンビマイタケはトビタケとも言われ、一般的にはなじみの薄い、食用として市場に出回ることのないキノコです。
マイタケとは違った風味を持ちますが、東北地方なのでは好んで食べている地域もあるようです。
トンビマイタケはブナに寄生し、標高400~800mほどの陽当たりと風通しの良い場所に発生します。
幼菌の頃は平たくへら型の形をしていますが、成菌になると扇型でマイタケのような形になります。
ツカのような部分はありません。
表面には年輪のような模様があり、微毛が生えています。
カサの色は淡い褐色~褐色、肉厚ではなく、カサを強く握ると裏側は黒っぽく変色してしまいます。
8月上旬から9月の上旬にかけてみられる夏のキノコで、地元では山アブが大量に発生するようになったり、ススキの穂から綿毛が出てくるようになる時期がトンビマイタケの採取の一つの目安になっているようです。
トンビマイタケの寄生するブナ
トンビマイタケはブナの枯れ木や根元に寄生します。
ブナの樹齢は200~300年ほどで、白っぽい班のある樹皮が特徴的です。
木としては、ブナはナラに比べ脂分が少ないため、朽ちるのも早いと言われています。
北限は北海道南部の黒松内町で青森のブナの原生林、白神山地などは世界遺産にもなっていて有名です。
ブナの林にはナラなども多く生え、キノコ採取の場所としては最適で、実に多くのキノコが生える一体となります。
トンビマイタケはどちらかというと見つけにくいキノコで、ナメコやムキタケなどは比較的容易に見つけ、採取することが出来ます。
それぞれ種類によって発生時期も違いますから、夏から秋にかけてしばらくの間楽しめます。
トンビマイタケが発生する時期の順番としては、まずはブナの切り株、そして倒木、折れ木、枯れ木、地中木、生木となります。
腐った木や若いブナの木には寄生しません。寄生された木は徐々に弱り、朽ちていきます。
一度寄生すると、そのブナの木に毎年生えることもありますが、5年周期のこともあり、寄生した個体によってバラバラです。
トンビマイタケの菌が寄生して木が傷つき、水が入ると菌が死んでしまってキノコはでなくなります。
すっかり空洞になってしまった木からももちろんでなくなります。
菌の終期には狂い咲きのように大量発生することも多いのが特徴です。
トンビマイタケは幼菌を食べる
トンビマイタケは成菌になると硬くなり、黒っぽくなってしまいます。
ですから、食用にするのは幼菌が一般的です。
炊き込みご飯やてんぷら、ナスとの炒め物等にして食べます。
硬くなった成菌はさきいかのように裂いて、片栗粉をまぶして油で揚げるとビールのおつまみには最高なのだとか。
トンビマイタケは発生から1週間ほどで手のひらサイズになり、丁度食べごろを迎えます。
一か所で100キロ以上採れることもあり、比較的固まって発生しやすいので、一度発生場所を見つけてしまえば、収穫はあっという間。
ネットなどの通販では1k3500円ほどで販売されています。
トンビマイタケのまとめ
トンビマイタケはトビタケとも言われるが、食用として一般的に流通はしていない。
東北地方ではお盆のごちそうとして炊き込みご飯などにして楽しんでいる。
成菌は硬くなってしまうので、幼菌のうちにてんぷらや炒め物などで楽しむ。
ブナの枯れ木や根元などに寄生し、マイタケのような形状で生えている。若いブナやかれた腐ったブナには寄生しない。
ネットの通販などでは1k3500円ほどで販売されている。
(ライター ナオ)