立ち上がってキョロキョロとあたりを見回すプレーリードッグの愛くるしい姿を見たことがあるだろうか?
日本の動物園などでも人気のあるプレーリードッグ、実はペットとして飼える!?
プレーリードッグの特徴と生態
プレーリードッグとはネズミ科プレーリードッグ属に分類される動物の総称で、その種類はメキシコプレーリードッグ、オジロプレーリードッグ、オグロプレーリードッグなど様々。
皆、北アメリカの草原地帯、プレーリーに生息しています。
体長は30~40㎝、体重は0.9~1.3kgほどです。
一夫多妻で、巣穴を掘り、コテリーと言われる集団を作って生活しています。
縄張り意識が強く、他の縄張りのオスが現れると、お尻の所にある臭腺から強い匂いを出して威嚇したり、時には生き埋めにする獰猛さも持っています。
一方で仲間同士は口と口を合わせてキスのようなしぐさや抱擁のようなしぐさをして、互いを確認しあったりもします。
巣穴の周りの草を食べ、常に見晴らしの良い状態を保ち、見張り番のプレーリードッグは後ろ足で立ちながら、危険がないかをキョロキョロと確認します。
敵が現れるとキャンキャンと鳴き、仲間に危険を知らせるのですが、この鳴き声の中には多くの情報が含まれているようで、一秒で敵の種類や色、数や驚異の程度などをしらせているのだとか。
この鳴き声が犬のようなことから、プレーリードッグの名前もついたと言われています。
巣穴は常に15℃前後をキープしていて過ごしやすい温度になっています。
巣穴の周りにある彫り上げられた土ではバッファローなど他の動物の砂浴びの場所になっていて、上手にプレーリーの生態系バランスの中に溶け込んでいるのです。
低カロリーで繊維質の多いイネ科の植物を食べ、一緒についている虫たちからカルシウムをとったり、水分も植物から補給します。
プレーリードッグの飼育
日本では2003年に様々な感染症を引き起こすとして、輸入が禁止されましたが、ペットとして飼うことは可能です。
しかし、現在国内で販売されているプレーリードッグは繁殖以前の個体から繁殖させた個体で、価格は結構、高額です。
飼う前に用意しなければいけないものもそれなりにあって、まずは犬や猫用の大き目のゲージ。
ゲージのそこはすのこや草の床敷が良く、野生下の巣穴のような隠れる場所も必要です。
砂浴び出来るような砂場やドリンクボトル、エサ場も工夫しましょう。
穴掘りのようなことが出来る木の削りかすなどを敷き詰めた場所もプレーリードッグたちのストレスを軽減します。
また、15℃以下になると極端に行動が鈍くなり、仮死状態になるのでパネルヒーターも必要です。
プレーリードッグは常に仲間とコミュニケーションをとりながら生活している動物ですので、一匹で飼うときは頻繁に遊んであげたり、かまってあげることが必要です。
あまりに寂しすぎると、死んでしまうこともあります。
そのため、一匹で飼うよりは2匹で飼うのが良いようです。
オスとメスだと、発情したときにオスが凶暴になるので、メス2匹がおすすめ。
価格は一匹20~40万円ほどです。
インターネットの通販サイトで購入することが出来ます。
プレーリードッグの寿命は野生下では2~4年ほどしかありませんが、飼育下では6~10年ほどなので、上手に飼えば長く楽しむことが出来ます。
エサはプレーリードッグ専用のものが売っていますので、そちらがバランスが取れていてオススメ。
草を上げる場合は栄養価のあまり高くないイネ科の植物を上げると良いでしょう。
プレーリードッグのまとめ
プレーリードッグは北アメリカに集団で生息している。
現在日本では輸入が禁止されているが、ペットとして飼うことは可能。
飼うときには密にコミュニケーションをはかることと、低温に注意する。
(ライター ナオ)