海の中の世界は私たちの日常とはかけ離れたところにある神秘的な世界でもあります。

そんな海の世界に世界猛毒生物ランキングの1位に名を連ねるほどの生物がいるってご存知でしょうか?

それがマウイイワスナギンチャク。

マウイイワスナギンチャクって?

マウイイワスナギンチャクはイワスナギンチャク科の生物で、イソギンチャクの仲間です。

 

ハワイのマウイ島、ハナ海岸の狭い地域、ハワイ最後の秘境と言われるような場所に生息しています。

学名をパリトア・トキシアといい、植物性のプランクトンがもともと持っているパリトキシンという猛毒を持っています。

マウイイワスナギンチャクの特徴

マウイイワスナギンチャクは閉じているときはまるで岩に同化しているかのような茶褐色ですが、一旦開いてしまえば中は鮮やかな緑色で一目でイソギンチャクの仲間ということがわかります。

 

体長は3.5㎝ほど、生息域は比較的浅瀬。

彼らの持つ猛毒は動物界最高の毒性を誇っていて、最強の毒蛇と言われるインランドタイパンの毒性の250~500倍。

わかりやすく日本のフグの持つ毒と比べると、その毒性は60倍と言われています。

青酸カリのおよそ8000倍の強さです。

 

彼らの持つ毒はパリトキシンというもので、この毒は体重60kgの大人が3~6マイクログラムの服用でその半数が死に至るというほどの強烈な毒。

心臓や心筋、肺の血管を急速に収縮させて赤血球を破壊してしまうというわけです。

もちろん、間違って素手で触ってしまっても大変なことになります。

世界猛毒生物ランキング

ちなみに、半数致死量を参考に2位以下の猛毒生物にはどんなものがいるのかを見てみると、

2位がインド洋南部からオーストラリア西方付近に生息するゴウシュウアンドンクラゲ。

 

3位がパプアニューギニア周辺に生息しているモズの仲間のズグロモリモズ。きれいなオレンジ色をしているが、これは一種の警告色。

鳥の仲間では珍しく毒を持っています。

 

4位が南米コロンビアに生息しているモウドクヤドクガエル。

もともとの名称はモウドクフキヤガエルといって、昔から先住民が狩りのために矢の先にこのカエルの粘液を塗って動物を仕留めたことに由来しているそうです。

 

5位はインド洋から、日本の沖縄周辺にまで生息しているハブクラゲ。名前を聞いてわかるように、沖縄のハブのように毒を持っていることから名づけられました。

きれいで透明な優美な姿ですが、かなりの猛毒を持っていて、刺されると瞬時に激痛がはしり、ショック症状で心肺停止、呼吸困難に陥ることがあります。

 

6位は日本にも生息しているカバチコマキグモ。

日本全国のススキ原や背の高い植物に生息しています。牙は小さいので噛まれても少量の毒しか注入できないため、人間がこのクモの毒で死亡した例は聞きませんが、噛まれると焼かれたような傷口の痛みや腫れ、しびれなどが生じるようです。

7位はアメリカに生息しているカルフォルニアイモリ。

背中に沢山のいぼがあり、捕食者に狙われるとそこから猛毒を出すのだそう。

イモリの中で毒を持つ種類は世界で10種類ほどがいるのだそうです。

 

8位はアンボイナ貝。

毒性のある銛状の歯舌で相手を突き刺すのだそう。

日本やインド洋~太平洋にかけて生息していて、日本のダイバーでこの貝に刺されて死に至ったケースも少なくないのだとか。

 

9位、ヒョウモンダコ。

本来は熱帯性の生物なのですが、近年の温暖化現象で、東京湾でも見つかったヒョウモンダコ。

唾液に強力な神経毒を持っているのだそう。

 

10位が先にも比較で出てきたインランドタイパンです。オーストラリアの内陸部に生息していて、その最大全長は3.4mにもなるのだとか。

素早く攻撃的な蛇です。

以上、猛毒を持つ生物には皆さんくれぐれもご用心を!

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