動物園の人気者と言えば、ゾウやキリン、パンダやライオンは昔からの定番ですね。
しかし近年人気が出た動物と言えば、そう「レッサーパンダ」です。
立ち上がる姿が可愛いと一大ブームになりましたよね。
しかしこの姿、単に立ち上がっているだけではなくてちゃんと意味があったんです。
飼育員さんがこっそり芸を仕込んだのでは?なんて憶測もあったりなかったり。
飼い犬が二足歩行をしたりするのは、大抵飼い主が芸として仕込んだものですけど、レッサーパンダに芸を仕込むなんて難しそうです。
なぜレッサーパンダは立ち上がるのか、その秘密について迫っていきたいと思います。
レッサーパンダってどんな動物?
レッサーパンダは動物園でもよく見かけるので姿かたちは知っていても、その生態などについて知っている人は少ないのではないでしょうか。
レッサーパンダは中国、ネパール、ミャンマーなどの標高1500~4800mにある森林や竹林に生息しています。
基本的には夜行性であり、木の上で生活しているため木登りはとても上手、また群れは作らず単独で行動をします。
なんだか動物園にいるイメージとは正反対ですよね。
名前についても一つ疑問が。
パンダと言えば白黒のあいつがまず思い浮かびますが、なぜレッサー「パンダ」なのでしょうか。
見た目は全然違いますが実は両者には共通点があり、どちらも竹林にに棲み笹を食べることからネパール語で「笹を食べるもの」という意味で「パンダ」と名付けられたのです。
(実際は笹だけではなくて、どちらも雑食性で昆虫などを食べたりもするんですけどね。)
実は元々レッサーパンダのほうが単に「パンダ」と呼ばれていたのですが、後に発見されたジャイアントパンダの方が「パンダ」として有名になってしまったので、「小さい」という意味の「レッサー」をつけて呼ばれるようになったそうです。
確かにパンダ(ジャイアントの方)は可愛いですけど、レッサーパンダのほうが元祖なのに名前を変えられてなんだかかわいそうですね。
レッサーパンダの必殺「威嚇ポーズ」!
レッサーパンダの真骨頂と言えば、あの可愛いらしく立ち上がるポーズですね。
ここでついに本題である、「なぜ立ち上がるのか」について見ていきましょう。
実はレッサーパンダが立ち上がる理由の一つ、それは「威嚇ポーズ」だったんです。
えー、全然怖くない!あれが威嚇?可愛いだけじゃないですか…。
でもよく考えてみると、クマだって威嚇する時には立ち上がって手を上げますよね。
人間でも、「威嚇のポーズして!」といきなり振られたら、同じようなポーズをするんじゃないですか?
元々レッサーパンダは警戒心の強い動物なので、立ち上がっても何ら不思議はなかったということですね。
動物園で見たかわいらしい立ち姿、あれ実は威嚇されていたのか…と落ち込む必要はありません。
レッサーパンダは威嚇だけではなくて、遠くを見渡したり仲間に存在をアピールするためにも立ち上がります。
ですので、動物園では集まってくる人たちを見渡したり、餌を貰えるようアピールするために立ち上がっていることがほとんどだと思います。
良かったですね!
レッサーパンダ 実は絶滅の危機!
日本の動物園ではよく見かけるレッサーパンダですが、実は絶滅の危機に瀕しているのです。
現在野生に生息しているレッサーパンダは5000頭~7000頭ほどだと言われています。
原因は森林伐採などによる生息域の減少。
中国の一部では全くいなくなってしまった地域もあるそうです。
実は飼育されているレッサーパンダも、全世界で約750頭ととても少ないんですよ。
日本ではそのうちの3分の1、約250頭が飼育されているので、あまり希少な動物というイメージがなかったのですね。
しかしこの数はすごいですね。
レッサーパンダの絶滅防止や繁殖による個体数の増加に、大いに期待できそうです。
レッサーパンダのまとめ
レッサーパンダは日本にいるからこそよく見かけることのできる動物だという事実にはとても驚きました。
てっきり、わりと数が多くてどこの国でもメジャーな動物だと思っていたので。
良く知っているつもりでも、知らないことだらけでした。
今回記事に書いたことを踏まえて、もう一度あらためて動物園にレッサーパンダを見に行ってみようと思います。
(ライター名 もんぷち)