カゲロウという昆虫をみなさんは知っていますか?儚げな姿をした美しい虫です。

このカゲロウという名前は日本語の「陽炎」に由来するとも言われており、成虫の命の儚さからと考えられています。

そんなカゲロウですが幼虫の頃と成長になってから大きく姿の変わる昆虫でもあります。

これを機にもっとカゲロウのことを知ってみてはいかがでしょうか。

カゲロウの幼虫

カゲロウが幼虫の頃は水の中で過ごします。

多くが川の比較的きれいなところに生息しており、海に生息するものはまだ見つかってはいないようです。

体の基本構造は羽がないことと水中生活のためのエラ以外はほとんど成虫と同じです。

しかし生息環境によって様々な姿をしており、これは成虫が生殖をおこなうためだけの姿をしているのに対して幼虫期は種ごとに異なった環境で長時間過ごすため、それぞれの生活にあった姿になっていったと考えられています。

幼虫時代は脱皮回数が多く、通常でも10回以上、ときには40回に及ぶこともあるようです。

この幼虫でいる期間は半年から1年程度で、さなぎにはならない不完全変態です。

 

カゲロウの成虫

カゲロウの成虫は細長い姿で弱弱しく、その寿命はおよそ3日程度です。

その短い期間にパートナーを見つけ交尾しなければいけないため、成虫のカゲロウにはエサを食べるための口がありません。

交尾のためだけに成虫になったといっても過言ではありませんね。

 カゲロウは害虫?

カゲロウの成虫は先ほど書いたようにエサを食べるための口はなく、毒もないため害虫とはみなされないようです。

ですが見た目で敬遠してしまう人も少なくはないようです。

幼虫、成虫ともに釣り餌として使われ、特に渓流釣りのエサとして人気があるようです。

ただし、オオシロカゲロウなどはたまに大量発生し、大量の雪が降ったかのようになって視界を遮ったり、路上に積もって車をスリップさせたりして交通障害を引き起こすことがあります。

カゲロウの大量発生の原因

カゲロウは生殖のために交尾のために成虫になったといっても過言ではないため、カゲロウは成虫になるタイミングがほぼ同時らしく、繁殖のために一か所に集まる習性があるようでそれが原因ではないかと考えられているようです。

他にも気温の変化や、カゲロウの外敵が減ったということも原因の1つではないかと言われているようです。

このカゲロウの大量発生の動画などはYouTubeなどにあるので虫嫌いな人でなければ見てみてもいいかもしれません。

このような、生物の大量発生は何かと地震や災害の前触れだと噂されることが多いですがカゲロウの場合は習性の方が強いので地震等との関連性は見られないようです。

ですが動画の様子を見る限りカゲロウの大量発生の自体が災害のような気がします。

最近で一番新しい大量発生はおそらく2016年の9月11日の愛知県江南市と岐阜県各務原氏を結ぶ愛岐大橋で起こったものだと思われます。

種を選んだカゲロウ

今回カゲロウについて取り上げましたがいかがでしたでしょうか?

成虫になってからは食べることをやめ、遺伝子を残すことに特化した生物に近いのではないでしょうか。

最近はあまり見かけてはいないのですが、私の実家ではよく夏場網戸にカゲロウがくっついており、小さい頃はデコピンなどで落として遊んでいたので、今思うと悪いことをしたなぁという気分になりちょっとした罪悪感に苛まれました。

ほんとに触ると柔らかく儚いカゲロウですが成虫になってからは遺伝子を残すことだけを考えていると思うと過酷な生存競争を生き抜いてきた昆虫なんだと改めて実感するとともに、今後はデコピンなどで変にちょっかいをかけずそっとしておいてあげようと思いました。

(ライター ナカムラ)