「マイマイカブリ」聞いたことありますか?
でんでんむしむしカタツムリ~♪を食べると言われていますが、本当なのでしょうか!?
昆虫採集マニアのなかで愛好家も多いと言われている「マイマイカブリ」の秘密について追求していきます!
「マイマイカブリ」とは?
日本に生息する、コウチュウ目オサムシ科オサムシ亜科の昆虫です。
北海道・本州・四国・九州・対馬・屋久島などに10種類の「マイマイカブリ」がいる事がわかっています。
「マイマイカブリ」は、林に住んでいます。
春から秋までの5~9月には、樹木の幹にいたり、林道などの地上を歩き回って生活しています。
冬は腐った木の内や石の下、落ち葉の下などで、じっとしています。
「マイマイカブリ」は、生息する地域によって色や形が違います。
東北地方北部に生息している「マイマイカブリ」は、羽も緑色でとても美しいと評判です。
中部地方以西の「マイマイカブリ」は、羽の先端が鋭く尖っていて、ピンっと伸びているのが特徴です。
基本、全身が真っ黒の「マイマイカブリ」ですが、北日本や東日本の「マイマイカブリ」は、頭と胸が光沢のある赤・青・紫・緑色に変化しています。
7cmの大きな迫力のある「マイマイカブリ」は、九州に生息しています。
「マイマイカブリ」の体
幼虫は全身が黒色をしています。
平たい体型で、死出虫(シデムシ)類の幼虫にも似ています。
ダンゴムシを上からまっすぐに押したような感じです。
基本的な成虫の体長は約3~7cm程です。
全身は黒色で、細長いひょうたんのような体型です。
頭と胸は細長く、がっしりとした細長い脚が特徴です。
触角は細長く「マイマイカブリ」の体長の半分ほどの長さがあります。
「マイマイカブリ」は、羽があるのに飛ぶことができません。
「マイマイカブリ」は産卵するためにカタツムリを食べる!
「マイマイカブリ」の幼虫は、カタツムリだけを食べて成長します。
幼虫は、地面を動き回りながらカタツムリを捕まえて食べます。
「マイマイカブリ」は幼虫の時に、カタツムリを食べないと卵巣が成熟されなくなる為、産卵することができなくなるんですよ!
「マイマイカブリ」のメスが産卵を行うときには、お腹が満腹になるまでカタツムリを食べます。
健康な卵を産むために、パワーをたくさん溜めてから、産卵するそうです。
カタツムリを食べる為の体を持った「マイマイカブリ」
「マイマイカブリ」の成虫の細長い頭と胸は、カタツムリの殻に入るために作られたような形をしています。
カタツムリを食べるときに、マイマイ(カタツムリ)の殻を被っている様なので、「マイマイカブリ」と名づけられた程です。
「マイマイカブリ」は、主に夜に活動する夜行性です。
成虫は、カタツムリの他に、ミミズやナメクジ、木の樹液や落ちている果実も食べます。
成虫も地面を動き回りながらカタツムリを探します。
カタツムリを見つけると、カタツムリの殻のなかに頭を突っ込み、「マイマイカブリ」の大きなアゴでかたつむりの軟体部に咬みつき、消化液を注入します。
その後「マイマイカブリ」は、消化液で溶けたカタツムリの軟体部を食べます。
「マイマイカブリ」の大きなアゴは、カタツムリの殻を噛み破ることもできるパワーがあります。
「マイマイカブリ」は取り扱い注意!
「マイマイカブリ」は、海外の昆虫標本コレクターからも人気があるので、採取に勤しむ方も多いようですが、「マイマイカブリ」が放つ液には気をつけてください。
「マイマイカブリ」は、危険を感じるとお尻から液体を噴射します。
その液体がとっても臭いんです!
さらにこの液体は刺激がとても強いので、人の目に入るとものすごい痛みを感じて、炎症を起こします。
失明の可能性もあるそうなので、「マイマイカブリ」を採取の際は十分に注意しましょう。
(ライター 雲呑)