アラスカオオカミの特徴
アラスカオオカミはカナダ北西部、アメリカ北西部のモンタナ州、アイダホ州、ワイオミング州に分布し、今もなお分布を拡大しているオオカミです。
成獣の体重は45~54kg、肩までの高さは75~90㎝。
かつて生息していた日本固有のニホンオオカミと比べると四肢、吻、耳介が短く、目の周りに淡色斑を欠いて頭骨では前頭部の盛り上がりが弱いのが特徴的です。
アラスカオオカミの生態
オオカミは雌雄のペアを中心とした平均4~8頭ほどの社会的なパックという群れをつくり生活しています。それぞれのパックはなわばりを落ち、広さは食物量に比例していて100~1000㎢に及びます。
群れの中では雌雄別の獣医性があり、通常は繁殖ペアが最上位ですが順位交代もあります。
群れは最多で42頭にもなりますが、平均すると3~11頭で、狩りはほとんどペアで行われます。
アラスカオオカミは肉食でムースやカリブーなどの動物を捕食します。エサが少ないと人間の生活圏で家畜や残飯を食べたりもし、シカなどの大きな獲物を狩るときは群れで行動して健康な個体を狙って狩ることもありますが、通常は長時間追跡をして群れの弱い個体を捕まえることが多いようです。
最高速度は時速70㎞で20分間、時速30㎞ナラ7時間以上追い回すことができ、狩った個体は上位の個体から順に食べます。
しかし、狩りの途中であきらめることも多く、その成功率は50%ほどというデータもあります。
繁殖は一夫一婦型で群れの最上位のペアのみが行いますが、例外的に他の個体が繁殖することもあります。
交尾期は年に1回、陶器に行われ、妊娠期間は60~63日ほど。平均で4~6頭ほどの子を産み、メスは巣穴を作り、そこで子育てを行いますが父親や群れの仲間も子育てを手伝います。
オオカミはボディランゲージ、氷上、吠え声などで群れの内外とコミュニケーションをとることができます。
遠吠えは群れの仲間との連絡、狩りの前触れ、なわばりの主張などの目的で行われ、それぞれ吠え方が異なると言われています。
アラスカにおけるアラスカオオカミの狩猟
アラスカでは地域住民の食料でもあるムースの数を増やすためにその捕食者となっているアラスカオオカミの狩猟を認めてきました。
2003年から行われている航空機を使ったアラスカ政府の空からのハンティングはとても残虐で、アラスカオオカミ達を航空機で追い回し、疲れ切って歩けなくなったところを地上に着陸して陸上で撃つというやり方。
これにはさすがに地元のハンターたちからも反対の声が上がったと言います。
アラスカに現れたオオカミを題材とした人気の絵本
厳密にはアラスカオオカミではないかもしれませんが、ここでアラスカのオオカミに関する絵本をご紹介します。
アラスカの街、ジュノーに現れた黒オオカミの実話はロミオと呼ばれたオオカミという絵本になって日本訳もされています。
アラスカの街に突然現れたオオカミが飼い犬と仲良くなり、互いに交流をしながら絆を深めていきました。
野生の犬と言っても過言ではないオオカミはロミオという名前も付けられ、あくまで紳士的に、社会のルールを守りながらジュノーの街に適応しようとしている様に見えたと言います。
そんな日々の中、ジュノーの街の住民からも信頼を経ていった頃、一匹の犬が行方不明になり、それがロミオのせいにされました。更に有名になったロミオは彼を狙う密猟者によって最後は撃たれて死んでしまったのだそう。
その後、ジュノーの街にはロミオの記念碑がたてられたのだとか。
エクスナレッジから出版された絵本、ロミオと呼ばれたオオカミ。興味のある方はぜひ読んで見て下さい。
アラスカオオカミのまとめ
オオカミは古くからどこか神秘的な存在として扱われてきた動物。
現代において再びオオカミに関する様々な議論が行われています。アラスカオオカミもまたこれからどうなっていくのか注目のオオカミです。
(ライター ナオ)