「蟯虫(ぎょうちゅう)」を知っていますか?
人間の腸になどに寄生する寄生虫です。
蟯虫に寄生された時の症状はどんな風になるのでしょうか?
蟯虫の生態と、蟯虫に寄生された時の症状について、詳しく調べていきたいと思います。
蟯虫とは?
「蟯虫(ギョウチュウ)」とは、線形動物門双腺綱旋尾線虫亜綱蟯虫目蟯虫科に属する寄生虫です。
アメリカではよくみられる病気で、約4000万人の人が寄生されています。
蟯虫には、ヒト蟯虫やネズミ蟯虫、ウサギ蟯虫などの種類があります。
今回は人間に寄生するヒト蟯虫について、調べていきましょう。
蟯虫の生態
蟯虫の大きさはオスの体長が2~5ミリで、メスが8~13ミリです。
オスよりメスのほうが大きいです。
体は糸状でちりめんじゃこみたいな感じです。
体の色は乳白色色をしています。
蟯虫は人間の腸などに寄生します。
卵が十二指腸で孵化して、盲腸で成虫になります。
蟯虫のメスは夜になると肛門から出てきて、肛門の周りに卵を産み付けます。
卵は直径40マイクロミリぐらいの大きさです。
肛門に産み落とされた卵は4~6時間で感染可能になります。
洋服や寝具、タオルや絨毯にくっ付いて生息します。
秋冬で40日以上、夏は3日、冬は7日以上生存します。
蟯虫に寄生された時の症状
蟯虫に寄生されても、蟯虫による大きな害はあまりありません。
何の症状も見られない人が多いです。
蟯虫に寄生された時の症状を挙げるならば、肛門の痒みです。
蟯虫が産卵などの活動をすると痒みが発生します。
これがまぁ、痒いです。
痒すぎて睡眠障害が起こる人もいます。
肛門を掻いて、肛門に炎症が起こる人もいます。
蟯虫に寄生された時の治療方法
蟯虫の有無の検査は、テープを使って検査されます。
あの、おしりペッタンです。
朝起きて肛門にテープを押し当てて、人の肛門周辺に産み落とされた卵がないかどうかを調べます。
(昭和33年から小学校3年生以下に蟯虫検査が義務付けられていましたが、子どもの寄生虫感染が激減したので2015年限りで廃止されました。)
蟯虫が寄生した場合の治療方法は、蟯虫を腸内から駆除しなければいけません。
蟯虫を駆除するには飲み薬で治療します。
1回もしくは2回の服薬で治ります。
蟯虫による感染を予防する
蟯虫で気を付けたいことは、蟯虫は感染するということです。
特に家族などの生活を共にしている身近な人に感染するので、注意しなければなりません。
蟯虫に寄生されている人が家族など身近にいる場合、蟯虫に感染されている人の洋服や下着などを着ないこと。
タオルは別々に分けて使いましょう。
また、布団などの寝具は、シーツを洗ったり、布団を干したりして清潔にしましょう。
蟯虫の卵は絨毯やフローリング、畳の隙間に紛れ込んでいる場合もあります。
掃除機などをかけて掃除することも予防になります。
人間が感染するヒト蟯虫の宿主は人間だけです。
なので、ヒト蟯虫によって飼っているペットが感染することはありません。
ですが、チンパンジーには寄生することがあり、ヒト蟯虫が寄生したチンパンジーは、死亡に至ることがあります。
蟯虫に寄生された時の症状について まとめ
蟯虫の生態と、蟯虫に寄生された時の症状について詳しく調べてきましたが、いかがでしたでしょうか?
人間に寄生するヒト蟯虫は、家族のなかで感染することが多いです。
蟯虫に寄生されると、肛門がとにかく痒くなります。
蟯虫に寄生された場合の治療方法は飲み薬で行います。
蟯虫に寄生された家族がいる場合には、タオルを別けて使用したり、寝具に掃除機をかけたりして二次感染を防ぐことが大切です。
(ライター 雲呑)