「アメリカミズアブ」って知っていますか?
アブの仲間なんですが、家の中でも発生する厄介な害虫になります。
そんなアメリカミズアブの生態を知って、退治しましょう!
今回は、アメリカミズアブの予防・駆除方法について、詳しく紹介していきたいと思います。
アメリカミズアブとは?
「アメリカミズアブ(亜米利加水虻)」とは、ハエ目ミズアブ科のアブです。
メリカミズアブの原産地は北米、中米になります。
日本には1950年に輸入品にくっ付いて一緒に渡来し、本州、四国、九州、沖縄などで自然繁殖しています。
アメリカミズアブの形態
アメリカミズアブの成虫の大きさは、体長15~20ミリになります。
体の色も翅も黒色で、光沢があります。
細長い体形です。
オスのお腹には白い紋があり、メスのお腹には黄褐色の紋があります。
胸の周りは白い毛で縁取られています。
前脚と後脚の一部分は白色です。
触角は長く、複眼はメタリックグリーンのカラーがベースで、メタリックパープルの細長い楕円がたくさん並んでいます。
アメリカミズアブの幼虫の大きさは、体長20ミリぐらいです。
扁平で、うじ虫のような見た目です。
濃い茶褐色をしていて、黄色い毛が無数に生えています。
アメリカミズアブの生態
アメリカミズアブの成虫は毎年5~10月の夏から秋に見られます。
アメリカミズアブの幼虫は、5月ごろから大量発生します。
幼虫は生ごみ、コンポスト、排水口トイレなどに現れます。
成虫も繁殖活動のため、ここに集まります。
アメリカミズアブの幼虫は、腐った生ごみ、果実や草、動物の糞や死体などの腐敗有機物を食べて成長します。
例えば、浄化槽でアメリカミズアブの幼虫が発生した場合、配管を伝って這い上がってきます。
そして便器の中から出てくるのです。
便器の中から這い上がってきて、家の中に侵入します。
マンホールなどの隙間がないと、出口がトイレの便器や排水口などにになってしまうんですね。
また、生ごみの臭いにつられて発生することもあります。
アメリカミズアブの駆除方法
アメリカミズアブの駆除方法を紹介します。
まず、家の中や家の周りに置いている生ごみをそのままにしていてはいけません。
生ごみの臭いに誘われて、アメリカミズアブはやってきます。
生ごみはしっかり蓋をして、早めに処分しましょう。
トイレはアメリカミズアブが飛来しやすいです。
トイレの窓には網戸をつけましょう。
成虫が室内に侵入したときは、ハエ用のエアゾールを噴霧して駆除しましょう。
家の庭にじめじめとした湿気のある場所はありませんか?
落ち葉などがある場合は、掃除をしましょう。
アメリカミズアブが落ち葉の下で発生することもあります。
また、汚水槽の蓋はきちんと閉めましょう。
汚泥や汚物が溜まっている場所の開口部は、防虫ネットをして塞ぎましょう。
アメリカミズアブの幼虫に殺虫剤は効くの?
アメリカミズアブの幼虫がトイレの便器の中や浄化槽に発生した場合は、家にある殺虫剤を使わないようにしましょう。
なぜかというと、浄化槽の中にはバクテリアがいます。
このバクテリアは有機物を分解してくれるので、殺虫剤を使うとバクテリアに影響が出るのです。
どうしても殺虫剤を使いたいという場合は、「ミズアブジェット」というバクテリアに影響の少ない殺虫剤をおすすめします。
また、殺虫剤以外には、「スミアル発泡錠」という水で溶かす発泡錠剤はおすすめです。
アメリカミズアブが発生した箇所全体にいきわたるように、まんべんなく散布しましょう。
浄化槽でも使えます。
コンポストにアメリカミズアブが発生したら?
コンポストにアメリカミズアブの幼虫が発生した場合は、アメリカミズアブの幼虫を割り箸などで取り除きます。
取り除いたアメリカミズアブの幼虫は、殺虫剤などで処理しましょう。
または、コンポストに米ぬかを多めに入れて60度ぐらいまで温度を上げると、アメリカミズアブの幼虫はほとんど死滅します。
コンポストにアメリカミズアブの幼虫が発生しないように予防するには、コンポストの通気をよくして、常にアメリカミズアブの有無をチェックすることです。
アメリカミズアブの卵や幼虫を見つけたらすぐに取り除きましょう。
アメリカミズアブの予防・駆除方法について まとめ
アメリカミズアブの予防・駆除方法について詳しく紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
アメリカミズアブは生ごみのあるところや排水溝、トイレなどに発生します。
アメリカミズアブの駆除には殺虫剤が効果的です。
アメリカミズアブの発生予防に大切なのは、生ごみなど腐敗したものは溜めずに、早めに処分することです。
(ライター 雲呑)