皆さんはアカウシアブという生き物を知っていますか?

パッと見た感じはスズメバチにそっくりで、出くわすと一瞬ギョッとしてしまいます。

 

スズメバチに似ている事から『ハチアブ』とも言われているそうです。

昔、農家が牛馬を飼っていた時代にはよく見かけた大型のアブなんですが、近年は農業も機械化が進み昔ほど見かけなくなってきているようですね。

今回はそんなアカウシアブの生態や特徴、そして刺すのかどうかについて調べていきたいと思います!

スズメバチに似ているけど違う!アカウシアブってどんな生き物?~生態と特徴~

アカウシアブはハエ目・短角亜目アブ科アブ亜科に属する大型のアブです。

冒頭でも言いましたが、アカウシアブは本当にスズメバチにそっくりで、並べて置いてみても違和感が無いくらい見た目は同じです。

 

違う所をあえて挙げるとすれば、お尻の方の模様や翅の形や頭が若干違うくらいです。

生息地は主に、北海道・本州・四国・九州・対馬などに多く生息しています。

 

生活環境は、山地の渓流沿いの登山道や牧場などによく出没しますが、平地にも普通に生息しています。

体長は約23mm~25mm程の大きさがあり、比較的オスよりメスの方が少し大きいです。

日本に生息するアブの中では、最大の大きさとなっています。

 

体の特長としましては、全身が黒色とオレンジ色のツートンカラーの縞模様になっていて、複眼は赤紫色で触角は橙赤色なのが特徴です。

哺乳類動物にとってアカウシアブは少し厄介な存在であり、牛や馬などの血を吸います。

このアカウシアブという名前の由来も牛などの血を吸う事から、この名が付けられていいるんです。

 

畜産業者にとってもアカウシアブは家畜を攻撃してくるので大敵となっています。

産卵時期には約500個程の卵を産むとされていますが、無事に成虫まで成長出来るのはほんの少しだと言われています。

 

ほとんどは、天敵であるヤゴ・タガメ・タイコウチ・ミズカマキリ・淡水魚などに捕食されてしまうんだそうです。

ちなみに、アカウシアブは血を吸う以外にも、成虫は花の蜜を吸ったり他の昆虫を捕らえて捕食したりします。

 

幼虫は、アブラムシを食べたり植物の根を食べたり、水中に住むものやスズメバチの巣に寄生するものもいます。

様々な食性を持っている事が分かりますね!

人間を刺す事はあるのか?~アカウシアブの雑学~

先ほど、アカウシアブは牛や馬などの哺乳類の血を吸うと説明しましたが、その他にも人間の血も吸います。

つまり、普通に人間を刺してきます…。

 

蚊ならば刺されても痒みはありますが痛みは無いし、蜂ならば逆に攻撃しない限り近寄って来ませんが、アカウシアブに限っては近寄って来たら追い払わないと刺してきますし、しかもかなりの激痛が伴います。

 

アカウシアブの口先は鋭く尖っていて、傷口から溢れた血を啜ります。

荒っぽく刺してくるので、刺された瞬間に鋭い痛みが走り、刺された後は強い痒みと人によってはアレルギー反応が起こり、水ぶくれや化膿が起こる場合もあります。

 

基本的に人間の血を吸うのは雌のみで、その理由としては産卵に向けての栄養補給です。

そして、何故かアカウシアブは車に集まって来る習性があります。

 

何故かというと、アカウシアブは動物が放つ体温や二酸化炭素を感知して寄って来るのですが、車の排気ガスには二酸化炭素が含まれているから寄って来るのです。

その対策としては、市販の虫よけスプレーなどをかけて置くと良いですよ!

アカウシアブ、恐るべしです…。

アカウシアブについてのまとめ

今回はアカウシアブについて紹介しましたが如何でしたでしょうか?

アカウシアブに狙われない為のマメ知識として、黒や赤の衣服を着ないようにすればいいようです☆

ライターMISAKI