皆さんはサスライアリという蟻を知っていますか?

現在サスライアリは20種類以上存在すると言われています。

 

名前にサスライと入っていますが、単独行動するワケではなく、むしろ大群で行動する蟻です。

『なんだ他の蟻と似たようなものか』と思ったあなた!違うんです!

 

彼らは普通の蟻とは違って、巣を持たずに行進し続けるんです。まるで軍隊ですね!

今回はそんなサスライアリの様々な情報を紹介していきたいと思います☆

サスライアリの戦闘力とは?何を武器に戦うのか?

彼らは小さい体のわりに戦闘能力が非常に高い事で有名です。

家畜に使われている牛や馬などの大型哺乳類にも襲い掛かり食い殺します。

 

あの最強肉食動物であるジャガーでさえもサスライアリを警戒する程です。

それは動物だけでなく、人間も攻撃対象になるのが恐ろしいところです…。

 

実際に赤ちゃんが食い殺されたり、大人の男性が襲われたという事件もあります。

彼らが武器に使うのは、頑丈な顎とお尻についてる毒針です。

どのように戦うのかというと、彼らは肉食で気性が荒いので狙った獲物には集団で一気に噛みつき、毒針を何度も突き刺して獲物を弱らせながら食い殺します。

サスライアリの生態と特徴

サスライアリはハチ目アリ科のうちグンタイアリ属など7属の総称です。

一般的にアリ科に属するのは『サスライアリ亜科』『ヒメサスライアリ亜科』『グンタイアリ亜科』の3亜科に分類されています。

 

生息地は世界の熱帯雨林地域に生息していて、アフリカ・アジア・南北アメリカなどに広く分布しています。日本では西表島に生息しています。

体長は約1.5㎝で女王蟻は約3㎝~5㎝ですが、種類や地域によって体長は様々です。

 

一部の種類は眼が退化しているので、振動や匂いを察知して獲物を探します。

盲目でも行軍出来るのは、前線で歩いている仲間が残したフェロモンを辿っているからです。

 

サスライアリの牙は非常に大きく、簡単に肉を食いちぎってしまいます。

獲物となる対象は、基本的に昆虫類や爬虫類・鳥類ですが、獲物が見つからない時は牛や馬などの大型動物や時には人間をも襲います。

結束力が強く、進めないような場所では仲間で抱き付き合って端を作って行進します。

サスライアリの自然界での競合~サスライアリの雑学~

サスライアリは仲間を集めて大きな軍隊を作り生活しています。

しかし、その巨大な軍隊も女王蟻が死ねば崩壊してしまいます。

 

軍隊が崩壊すれば、彼らはまた新たな軍隊に入るか、もしくは天敵に襲われたり獲物を捕獲できないで命を落としてしまいます。

単独で生きていく力が無いものにとっては厳しい世界です。

 

通常だったら、食物連鎖の頂点とされるジャガーなどの肉食動物でさえも避ける生き物なので無敵のはずなんですが、軍隊で行動していなければその力は発揮できません。

ただそんな中でもサスライアリでさえも敵わない生き物もいて、それはテキサスホソメクラヘビです。

 

この蛇は特殊な忌避物質を分泌していて、サスライアリの攻撃は一切受け付けず、逆にサスライアリを捕食すると言われています。

ちなみにすべての蟻類が共存しているわけではなく、グンタイアリ亜科やサスライアリ亜科の蟻達もアリ地獄に落ちてしまったら逃れる事が出来ずに捕食されてしまうそうです。

サスライアリについてのまとめ

今回はサスライアリについて紹介しましたが如何でしたでしょうか?

蟻は小さい生き物なので人間を襲う事なんて出来ないと思いがちですが、蟻も数が集まれば肉食動物並みの危険があるんですね。

日本には一部にしか生息していませんが、くれぐれも気を付けましょうね…。

ライターMISAKI