皆さんはハモグリバエという昆虫を知っていますか?

ハモグリバエは主に野菜や草花に寄生するとして、園芸害虫として知られています。

 

日本には1999年代から発生が確認されて、それ以来たびたび被害を起こしているようです。

さて、そんなハモグリバエには天敵は存在するのでしょうか?

今回はハモグリバエの生態や特徴、そして天敵について紹介していきたいと思います☆

ハモグリバエってどんなハエ?~生態と特徴について~

ハモグリバエはハエ目ハモグリバエ科に属する昆虫の総称です。

現在、全世界で約2500種以上が確認されているようです。

 

そのうち日本ではハモグリバエを始め、トマトハモグリバエやナモハモグリバエなどが有名です。

植物に寄生すると、食べ痕で白く不規則な線を描くので、『絵描き虫』や『字書き虫』などとも呼ばれているそうですね!

 

ハモグリバエのほとんどの種類が90年代から多く見られるようになり、2000年代に入ってからも新種が発見されたりと、種類が大変多い昆虫です。

ハモグリバエは北アメリカ原産で、70年代以降に全世界に広く分布していきました。

 

分布拡大の中心はアメリカのフロリダ州で、そこから出荷されていた花や野菜の苗に本種が寄生していたと言われています。

体長は約2mm~5mm程の大きさです。

 

体の特徴としましては、体の色は通常黒色または黒褐色で小型のハエで、雌の産卵管は円錐状に突出しており、それを植物の組織に穿入して産卵します。

孵化した幼虫は、種ごとに独特の潜孔方法で植物を食害する害虫です。

葉に侵入された場合は、食害された部分には白い線が残り、もしくは最初線状であったものが袋状になったり、食痕の形から種類を見分ける事が出来ます。

ハモグリバエの天敵の生態と関係性

全世界で害虫として迷惑がられているハモグリバエですが、こんな彼らにも天敵が存在します。

【ハモグリミドリヒメコバチ】

ヒメコバチ科の寄生蜂で、高知県ではハモグリバエの天敵として優占種であるとされています。

沖縄県では採集された個体群が大量増殖され、生物農薬としても使われています。

 

体長は約0.5mm~1.6mmで、非常に小さな蜂です。

春から秋にかけて活動していて、雌は一日当たり平均15個、一生の間に300個の卵を産みます。

 

ハモグリミドリヒメコバチは作物の葉に潜孔するハモグリバエの幼虫に卵を産みつけて、 ハモグリミドリヒメコバチの卵が羽化するとハモグリバエを食い殺します。

今の所、ハモグリバエの天敵はハモグリミドリヒメコバチのみとされていますが、その効果は抜群で生物農薬として幅広く使われています。

とても小さな蜂が害虫駆除の為に勇敢に戦ってくれるんですね♪

ハモグリバエの予防と駆除方法

ハモグリバエが大量に発生してしまった場合の駆除方法は、上記で紹介したハモグリミドリヒメコバチを利用するのが一番の方法ですが、それ以前に発生させない事が大事です!

予防法としましては、種まき直後から寒冷紗や防虫ネットをトンネル掛けして置くと良いですよ!

 

それにプラスして、殺虫剤などを振りかけておくのも予防につながります☆

そして、ハモグリバエは黄色に引き寄せられる性質があるので、黄色のテープやビニールに殺虫剤を振りかけて、トラップを作るのも一つの手です。

ハモグリバエについてのまとめ

今回はハモグリバエについて紹介しましたが如何でしたでしょうか?

害虫が発生してしまうと、一生懸命育てた植物が台無しになってしまうので、自分が育てている植物にはどんな害虫が発生するのかよく調べておくといいですよ♪

それが分かれば、その害虫の習性を調べて、寄ってこないように予防策をしておきましょう。

ライターMISAKI