「キタテハ」って知っていますか?

キタテハとは、荒地や民家などで見られる蝶々になります。

 

季節によって翅が違う模様になる面白い蝶々です。

そんなキタテハの特徴と見分け方、生態を詳しく調べていきたいと思います。

キタテハとは?

「キタテハ(黄立羽)」とは、チョウ目タテハチョウ科の蝶です。

翅の表側が黄色のタテハチョウなので、それが和名の由来です。

キタテハは中国や台湾、日本などで見ることが出来ます。

キタテハの形態

キタテハの成虫の前翅の長さは2.5~3センチぐらいです。

蝶の中では中型になります。

翅の縁には大小の突起があって、先が尖っています。

翅の表側は黄色い色で、縁取りは褐色、黒い斑点があります。

 

後翅の表のには黒斑があり、中に水色の点があります。

キタテハには、初夏から真夏にかけて現れる夏型と、秋に現れてそのまま越冬する秋型があり、模様が異なります。

キタテハの生態

キタテハの成虫は、早春から晩秋まで見られます。

花や樹液などに集まって汁を吸います。

 

秋になると、熟して落ちて潰れてドロドロになった柿の汁を吸いによく集まっています。

河原や荒地、民家など、開けた場所でも普通に見ることが出来ます。

 

キタテハは元気一杯、活発に飛び回ります。

冬になると、物陰でじっと越冬します。

 

冬の天気がいい日は、日光浴することもあります。

キタテハの幼虫はカナムグラを食べます。

 

カナムグラの葉を使って、巣を作ります。

初めは黒色の毛虫ですが、成長するにつれて枝分かれした棘が全身に生えていきます。

 

終齢幼虫になると、その棘がだんだんオレンジ色になっていきます。

幼虫の毛はゴムのようで、触れても毒はありません。

キタテハの特徴

キタテハの特徴は季節で模様が異なることです。

ほかには、キタテハの翅の裏の真ん中に白い小さな「く」の字のようなC字型の模様があります。

 

キタテハは止まっているときには翅を閉じているので、キタテハを見つけた時は、そーっと近づいて確認してみてください。

秋型のキタテハのほうが「く」の字模様がはっきり見えるそうですよ。

キタテハの見分け方

キタテハは夏型と秋型があり、季節で翅の模様が異なります。

夏型

翅の色はくすんだ黄色で、縁や斑点が黒っぽいです。

秋型よりも丸みがあります。

秋型

翅の色は鮮やかな山吹色で、黒い斑点も小さいです。

翅の形が夏型よりも鋭くなり、翅の裏面は枯れ葉模様になります。

翅を閉じると枯葉にそっくりで、目立たなくなります。

キタテハとシータテハの見分け方

「シータテハ」とは日本の九州以北やアジア、ヨーロッパで見られる蝶です。

キタテハによく似ていて、後翅には「く」の字のようなC字型の模様があります。

 

シータテハは、翅の縁のデコボコがはっきりとしています。

翅の先は丸く、後翅の表側の黒色斑点の中に水色の点はありません。

 

そして、藍色鱗があればキタテハです。

山地の渓谷で見られるのがシータテハで、河原に見られるのはキタテハです。

ちなみに、キタテハによく似ていて、”C”ではなく”L字型”の模様のある「エルタテハ」という蝶もいます。

キタテハの特徴と見分け方について まとめ

キタテハの特徴と見分け方について、キタテハの生態と主に詳しく紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

キタテハの特徴は、季節で模様が異なることです。

 

翅に「く」の字のようなC字型模様があります。

夏型のキタテハの翅は、くすんだ黄色で丸みがあります。

 

秋型のキタテハの翅は、鮮やかな山吹色で、尖っています。

また、キタテハによく似たシータテハという蝶もいます。

藍色鱗があり、河原で見られるのがキタテハになります。

(ライター 雲呑)