どじょうは毎年梅雨ごろから夏にかけて日本全国の小川や用水路などで見ることができます。
どじょうは、厳しい環境でも生き抜くことができる丈夫な生き物なので、比較的容易に家で飼育することができます。
興味のある人はぜひチャレンジしてみてください。
どじょうの生態
姿がよく似ているので、うなぎの仲間だと思われがちですが、「コイ目ドジョウ科」に分類されるコイの仲間です。
その証拠にどじょうにはひげがあります。また、どじょうは普通の魚と違い、エラ呼吸の他に腸呼吸もできます。
水底の泥に潜って生活していることが多いですが、水中の酸素が少なくなると、水面から顔を出して呼吸する姿が見られます。
性格は温和なので、とても飼いやすい魚です。金魚と同じ水槽で飼うと、なんでも食べてくれるので、水槽の掃除屋さんとして活躍してくれます。
とても丈夫な生き物で、食欲は旺盛ですが、数日間何にも食べなくても大丈夫なほどです。
どじょうを飼育するときに準備するもの
水槽
縦30cm×横30㎝×高さ45㎝以上の大きめの水槽がおすすめです。
どじょうは体長10~15㎝くらいまで成長するので、ある程度の大きさが必要です。
水は水道水を2日ほど汲み置きし、塩素を抜きます。水が汚れてきたら、1/3~1/2ずつ取り替えるようにしましょう。
全部の水を取り替えてしまうと、水槽内の水質が大きく変わってしまい、どじょうの負担になります。
水の交換は必ず古い水を残しておくのがポイントです。
エアレーション
水槽には、酸素を送り込むエアレーションもつけましょう。
意外にも運動量の多い魚なので、酸素を多く消費します。
エアレーションつけて、酸素をたくさん届けてあげましょう。
泥や川砂
自然に近い状態で飼育するには泥を、水槽の底に5センチくらい入れます。
泥は水が濁り、中の様子が観察できないため、観賞用なら細かい砂を使用します。
どじょうにとっては、泥でも砂でも大差ないようなので、目的によって選んで問題ありません。
川砂を利用するときは、細かく角が取れているものを選びましょう。
砂はペットショップなどで購入することもできます。
水草や石
水草は、水槽の見た目を良くするのはもちろん、水質を浄化し、どじょうの呼吸を助けます。
どじょうが泥や砂に潜るときに、掘り起こしてしまうので、水草はミニ植木鉢を使うなど、しっかりと固定しておくことが必要です。
水槽は明るいところへ置く
水槽はできるだけ明るいところにおきましょう。
このとき、直射日光に当てすぎると、水温が上がり過ぎてしまうことがあるので注意しましょう。
逆に、どじょうは寒さに弱いので、冬は日のあたるところにおいて温度が下がらないようにします。
屋外など温度が低いところに置くと冬眠してしまいます。
夏場は27~31℃、冬場は7~10℃を目安として、この範囲を超えないように置く場所を変えるなどして水温を調整します。
どじょうのえさ
どじょうは雑食です。
ミジンコ、イトミミズなどの他、豆腐や麩も好きです。金魚のえさでも飼育できます。
1日1~2回くらいの餌やりがおすすめです。
食べ残しで水が濁ることがあるので、与え過ぎには注意しましょう。
金魚などと一緒に飼っているときは、水槽の一番下にいるどじょうにまでえさが行き渡るように沈みやすいえさのほうがおすすめです。
どじょうの飛び出しに注意
どじょうは夜間の運動量がかなり多く、すごいジャンプ力があります。
勢いあまって、水槽から飛び出してしまうことがあるので、水かさを上げすぎず、水槽には必ずフタをしておきましょう。
また、震動にも敏感で、驚くと水槽から飛び出すこともありますので、水槽の近くは静かに歩くようにします。
うっかりフタを閉め忘れてしまうと、水槽の外で息絶えているどじょうを発見するというショッキングな展開になることもあります。
しかし、それさえ気をつければ、とても丈夫で、どこかとぼけた表情のあるとても愛らしい淡水魚です。
水生生物の飼育にチャレンジしたいと思っている人は、まずはどじょうを迎え入れてみてはいかがでしょう。
ライター:さくら