大きくて食べ応えのあるエビと言えば「伊勢海老」や「ロブスター」。
なんとなく両者が別物だということはわかっていても、具体的な違いを知っているという人は少ないのではないでしょうか。
単に、和名と英名だと思っている人もいそうですね。
そこで今回は、そんな伊勢海老とロブスターの違いを、いろんな角度から見ていきましょう!
伊勢海老とロブスターの生態的な違い
じつは、広義の意味では「ロブスター」というのは伊勢海老のことを含めて指すこともあります。
しかしここでは、あくまでも狭義の意味での違いを見ていきましょう。
伊勢海老とロブスターは、似ているようで様々な違いがあります。
見た目の違い
なんとなく姿が似ている、と思い込んでいる人がほとんどでしょうが、じつは伊勢海老とロブスターを並べて見ると、その違いは一目瞭然です。
まず、ロブスターには大きく立派なハサミがありますが、伊勢海老にはありません。
これはちょっと驚いた人も多いのではないでしょうか?
じつは筆者も、言われるまで伊勢海老にハサミがないことに気付きませんでした…。
(ただし、ロブスターの中には一部ハサミのない種類もいます。)
また、もう一つ見た目の大きな違いとしては、殻の質感が挙げられます。
伊勢海老はトゲトゲとした突起があるのに対し、ロブスターはつるっとしています。
生息地の違い
伊勢海老は名前からも分かるように、日本近海の浅瀬に生息しています。
時々、テレビなどで素潜りで捕獲していたりすることもありますね。
それに対してロブスターはヨーロッパやアメリカ・カナダ近海などの深海に生息しているのです。
大きさの違い
食用として流通しているものはさほど大きさに差があるわけではありませんが、自然界では大きく差が出る場合があります。
伊勢海老の大きさは大きいものでも40㎝ほどなのに対し、ロブスターはなんと120㎝を超えるものもいるんだとか…!
そこまでビッグサイズになる個体は本当に稀でしょうが、一度そんな大きなロブスターを食べてみたいですね。
食材としての違い
生態的な違いは上記の通りですが、次に気になるのは「食材」としてどんな違いがあるのか、ということですよね。
同じような高級食材、というイメージがありますが、味や値段など何か違いはあるのでしょう
値段の違い
まず一番気になるのは、値段の違いについてですよね。
どちらも「高級食材」として扱われてはいますが、どちらがより高価なのかと言えば、それは伊勢海老です。
ロブスターが1kg当たり4000円程なのに対し、伊勢海老はなんと1万円を超えることも!
もちろんものによって値段は変動しますが、それにしてもここまで差があるとは驚きですね。
味の違い
値段に大きく差があるのは、味に差があるせいでは?と考えてしまいますよね。
しかし、基本的に伊勢海老もロブスターも味に大きな差はないと言われています。
ただし!それはどちらも同じ条件で食べた場合。
両者の味に決定的な差をつけるのは、「鮮度」になります。
日本近海で獲れる伊勢海老とは違い、ロブスターは必然的に海外からの輸入ものになりますよね。
そうなると当たり前ですが、鮮度はあまり良くありません。
そこで味や食感に違いが出てしまって、「伊勢海老の方が美味しい」と言われることが多いようです。
食べ方の違い
それぞれに獲れる場所が違うので、やはり伊勢海老は和食、ロブスターは洋食に使われることが多いです。
が、基本的にはどちらも同じように調理して食べることができます。
そんな中でも、伊勢海老にしかできない調理法…それが「刺身」!
やはり刺身だけは鮮度が重要になりますから、輸入必須のロブスターはなかなか刺身では食べられません。
伊勢海老とロブスターの違いについてのまとめ
どちらも美味しい食材であることに変わりはありませんが、国内で食べることに限定すれば、値段で選ぶならロブスター、味で選ぶなら伊勢海老というところでしょうか。
以前、ロブスター料理を伊勢海老と偽って出していたお店が問題になったことがありますが、ここで違いを学んだあなたなら、その誤表記を見抜くことができるかもしれませんね!
(ライター もんぷち)