昆虫には単眼と複眼を両方持つ種少なくはなく、それぞれ違った役割があると考えらえている事も多いですね。
ゴキブリの目はどうでしょうか?
ゴキブリの目の数
ゴキブリの体には長い触角がありますが、その間に3つ単眼を持ち、頭部の両側に1対の複眼があります。
ゴキブリは夜行性で目や視力はあまり発達していないとされます。この単眼や複眼は何を意味するのでしょうか。
一般にクモ類などの単眼はわりと発達しているとされます。願わくばあまり機能していないと良いですね。
なんでも食べ、どこでも生存可能な気がするゴキブリの目まで良かったらゾッとしない話です。
ゴキブリの目の仕組み
ゴキブリの目のうち、機能していると考えらえているのは複眼です。
複眼は小さい目の集まりのようなもので、ひとつひとつは個眼と呼ばれます。
ゴキブリの個眼は数千個ほどあるとされ、光線の刺激が分かるようになっているようです。
また、個眼の周囲に毛のようなものがあるのもゴキブリの個眼の特徴のようですが、役割は不明です。
単眼はどうも機能していないらしいといわれています。そして肝心な事は、屋内にいるゴキブリの複眼は発達していないようであるらしいという事です。
生存するのに必要不可欠ではなく、古くは野外で生活していたゴギブリたちは、屋内に侵入するようになり、暗いところをガサガサ動き回り、発達した嗅覚と体の動きのみで生きていくようになったようです。
ゴキブリの速さと感覚器について
ゴキブリは部屋の電気をつけると、途端にざざーっと隅や家具の下などに入り込むことがあります。
あのような動きは光を感知する視覚が多少働いたとしても、人間から見ると速すぎる動きに見えます。
昆虫の体には様々な感覚をとらえる器官が発達しています。ゴキブリの感覚器で最も発達していると考えられているのは触角です。
ゴキブリの触角の表面には感覚受容器がたくさんあります。
ゴキブリのオスは、ほぼ暗闇に近い状態でもメスの性フェロモンを触角によって感知し、神経系統のニューロンで認知し、すばやくゴキブリのメスの場所へ移動するといわれます。
ゴキブリは目でものを見る必要がないようですが、このような行動から触角によって自分に必要なものを認識していると考えられています。
ゴキブリの神経
目の良さというものは、目でとらえたものをどのように認識しているのかにもよりますね。
一般にゴキブリは脳をなくしても生きているなどといわれます。
しかし、およそ生物とは思えない生命力を持つとされるゴキブリであっても、そういう状態で放って置くと死亡します。
ゴキブリの脳は体の中では決して大きくはなく、むしろ小さいように見えます。
この脳、といわれる部位は我々が考える脳の仕組みとは異なります。
脳神経節といわれたりもします。その脳のような器官の近くにあるのがキノコ体と呼ばれるものです。
昆虫に特有の器官で、ミツバチやアリなどに特に発達がみられるとされています。
昆虫の脳のような部位は、感覚に関するもの、運動中枢、高次機能と考えられているキノコ体に大別されます。
もっとも複雑で仕組みが分かっていない分野がキノコ体です。
また、昆虫の場合は脳といっても神経系のような働きの器官と融合しながら発達している事もあるようで、複雑なようです。
ゴキブリの場合、キノコ体の細胞の数が多いのが特徴とされます。
ゴキブリのキノコ体には触角から入力される嗅覚・味覚と視葉から入力される視覚のようなものを入力する経路があるといわれています。
視葉というのは視覚に関する機能とされますが、具体的にどのようなものなのかは分かっていないようです。
ゴキブリの目について
ゴキブリの目、それ自体は良いとはいえないようです。
一般的なゴキブリの複眼は明るさ、暗さを感知するような役割を果たしているようです。
(ライター:おもち)