青色が美しいノシベ、赤いバンド模様が特徴的なアンバンジャ、発色すると黄色やオレンジが印象的なサンバーバ、淡い色から濃い赤色に変化するピンクバンサー等様々な種類がいるパンサーカメレオン。
そのカラフルさには思わず目を奪われます。
今回はそんなカラフルなパンサーカメレオンについて詳しくお話します。
パンサーカメレオンの特徴
パンサーカメレオンは爬虫鋼有隣目カメレオン科房カメレオン属に分類されるトカゲで、マダガスカル北部レユニオンに生息しています。
最大全長は52㎝、メスよりもオスの方が大型になり、メスの全長は最大でも30㎝程度。
後頭部にあるトサカはあまり発達していません。
オスは地域によっては色彩が大きく異なりますが、メスは褐色の個体が多く、地域変異はあまり見られません。
またオスには吻端に瘤状の突起があります。
主に低地の原生林に生息しますが二次林でも見られます。
食性は動物食で昆虫類や節足動物などを食べています。
繁殖形態は卵生で1回に10~46個の卵を土中に産みます。
人間との関係
ペットとして飼育されることもあり、日本へも輸入されています。
以前は野生個体が多く流通していましたがマダガスカルの動物の輸出は減少傾向にあるので今後は繁殖個体が流通すると思われます。
飼育が難しいとされるカメレオンの中では丈夫な方ですが野生個体は体内に寄生虫を持つので駆虫を行う必要があります。
地域変種がそのまま品種として流通しますが、パンサーカメレオンの飼育者では同じ品種同士を掛け合わせて系統を維持する傾向が見られ品種の明確なメスはこうした繁殖において珍重されています。
パンサーカメレオンの飼育
パンサーカメレオンはエボシという種類に次いで2番目に人気のあるカメレオンです。
乾燥にやや弱く、湿度を保ってあげる必要がありますが通気性が悪いと調子を崩すので、理想はエアコンや加湿器などを使って湿気を含んだ空気がきちんと流れる環境を保ってあげること。
日向はちょっと暑いけれど日陰は涼しい風が吹いて心地よいという避暑地のような環境を作ってあげるのが良いでしょう。
適温は昼間が25℃でホットスポットは30℃位になるように設定します。夜は20~25℃で湿度は60%ほど。
日に数回霧吹きが必要で照明は12時間前後当てます。エサは週に2~3回程度で十分です。
カメレオンを上手に飼育するポイントの一つに水があります。
パンサーカメレオンがきちんと水を飲めるような環境を常に確かめなければ、死んでしまうこともあります。
水を積極的に飲まない時には霧吹きで葉や枝に水滴をつけるのがおすすめです。葉の先からポタポタと水が滴るくらいにしっかりと濡らしてやるとキラキラ光る水に反応することがあります。
朝、昼、晩と日に数回与えましょう。
ドリッパーなどで水を落として揚げるのもおすすめです。また、スポイトなどを使って口の中に水を入れて揚げなければ飲まない場合もあります。
照明はあまり強すぎると目を傷めてしまうことがあるので必ず日陰になるスポットを作ってあげるようにしましょう。
紫外線灯で明るさと紫外線を、バスキングでホットスポットを作ります。
床材は掃除がしやすく湿度が保てるようであればなんでもOK.
砂や細かい土は誇りが立ちやすくカメレオンの目に入ったり舌にくっついたりするのでお勧めできません。
エサはコオロギ、ハニーワーム、シルクワーム、レッドローチなどで、慣れてくると手からエサを与えることもでき、舌を伸ばして餌をキャッチする瞬間を見ることもできます。
ゲージの中に常にエサがあると食欲不振になりがちです。食べる分だけを与え、あまりゲージの中にエサが残らないようにしましょう。
(ライター ナオ)