バナナと言えば、朝食に、デザートにお菓子に、スポーツのエネルギー補給に、子供のおやつにと今や日本人の食事には欠かせない存在になりつつある果物。

そんなバナナ、一般的に流通しているバナナが日本で栽培されることはありませんが、花の季節はいつ頃なのでしょう。

バナナの特徴

バナナバショウ科バショウ属に分類される植物のうちで果実を食用とする品種の総称で、いくつかの品種から育成された多年生植物です。

原産地は熱帯アジア、マレーシアなどでバナナ栽培の歴史はパプアニューギニアから始まったと考えられています。現在はアジアやラテンアメリカ熱帯域で大規模に栽培されている他、東アフリカや中央アフリカでは主食として小規模ながら広く栽培が行われています。

 

高さは数mになりますが実際には草本で、正確な分類上は野菜になります。

種によっては熟すまで毒をもつものもあります。

 

茎のような先端から長楕円形の葉が大きく伸びます。

花を料理に使う地域もあり、葉は皿代わりにしたり、包んで蒸すための材料にしたり、屋根の材料などとしても利用されます。

バナナの花の季節

バナナの花は偽茎の先端から出て、下に向かってぶら下がるように咲きます。

季節は5~7月で、開花後70~100日で実が成熟します。

花序は1本の果軸に複数の果房がついて、各果房には10~20本程度の果指からなっています。

大きな花弁に見えるのは苞葉で、果指の部分が本当のバナナの花です。

果指といわれる一つ一つが1本のバナナに成長して、果房がバナナの房になります。

 

開花は1本の偽茎について1回のみで、開花後は株元から吸芽を出して枯れてしまいます。

フィリピンやインドネシア、タイ、南インド等バナナの生産地ではバナナの花を食用とする地域が珍しくありません、

それらの地域では食用のバナナの花が市場で売られていて、食べ方は蕾の外側の苞葉を排除して、蕾の皮を向くと可食部の芯が現れています。

 

そのままではアクがあるので食べることはできませんが、水にさらし、アクを拭いてから炒めて調理します。

一般的に流通しているバナナの旬は特にありませんが沖縄や奄美大島、石垣島などで生産されている島バナナは収穫時期が限られているので旬があり7~9月です。

日本のバナナの歴史

日本で初めてバナナを輸入したのは1903年と言われています。

日本の統治下に置かれた台湾から神戸港にむけて7カゴのバナナを移入したのがバナナ輸入の始まりと言われています。

 

当時は一般人が入手できない高価な希少品で、戦中は輸入が途絶える等したものの戦後には再開されましたが不急不要品としてGHQにより輸入規制が課せられていたので希少品であることに変わりはなく高価なものでした。

 

1963年にバナナ輸入が自由化されフィリピン産バナナが台かしらするなどによって安く普及するようになりました。

2003年前後から葉標高700m程度の高地で通常より長い性一句期間を得て栽培した味の良いバナナがスーパーに出回るようになりブランド化が進んでいます。主な品種にスウィーティオや甘熟王等があります。

 

平成%22年度において、日本のバナナ輸入の94.7%はフィリピンからのもので、ほぼ独占状態、ついでエクアドルが3.6%、他に台湾やペルーなどがからもわずかに輸入があります。

 

日本のバナナ輸入はチチュウカイミバエなどの害虫の侵入を防ぐため、植物防疫法の定めによって熟した状態では輸入出来ないことになっています。

このため輸入するバナナは青い未熟のうちに収穫して日本に運ばれてきます。その後バナナ加工業者の所有うる加工室内でエチレンガスと温度、湿度調整によってバナナの熟成を促す追熟をして販売されます。

バナナダイエットブーム

日本で2006年頃から朝食にバナナを食べる朝バナナダイエットという肥満解消法がインターネットやテレビで取り上げられるようになり、2008年には書籍化されブームが過熱しました。日本各地でバナナが品薄状態になったこともあります。

(ライター ナオ)