一般的にバラといえば、ゴージャスで、華やかで、棘があって、気高いイメージがありますが、バラにはバラの元となっているバラの原種があります。
バラの原種は素朴でシンプルで優しいイメージです。
ここでは、バラの原種に注目してご紹介していきたいと思います。
バラとは?
「バラ(薔薇)」は、バラ科のツル植物で、バラの種類は4万種以上あるといわれています。
世界各国でバラの品種改良が行われていて、次々に新しいバラが誕生しています。
葉や茎に棘があるのが特徴で、花の色も豊富です。
赤やピンク、黄色や青、レインボーカラーまであります。
元々一重咲きのバラでしたが、今では八重咲きが普通になっています。
バラは園芸などの観賞用の他、ドリンク、香水、漢方薬などにも使われます。
バラを大きく分類すると、「モダンローズ、オールドローズ、ワイルドローズ」の3つに分けることができます。
モダンローズは現代バラの原型、オールドローズは1867年以前のバラ、ワイルドローズはバラの原種のことです。
バラの原種とは?
北半球に自生していて、バラの元になっているものを「バラの原種」といいます。
バラの歴史はこのバラの原種から始まりました。
バラの原種の種類は200種類ぐらいあるそうです。
中国、アメリカ、ヨーロッパ、日本にも原種があります。
バラの原種のなかでも大元となっている原種は約8種類だそうです。
バラの原種はほとんどがツルバラかシュラブ樹形です。
そして、一季咲きで一重咲きの花が多いです。
バラの原種は少し扱いが難しいところもありますが、病気や害虫に強めです。
バラの原種を紹介
バラの原種はたくさんの種類があります。
原種ならではの魅力があるんですよ。
ここでいくつかご紹介します。
野ばら/ロサ ムルティフローラ(Rosa multiflora)
日本に自生するバラの原種で、沖縄以外の日本各国で見かけることができます。
今あるバラの房咲きの元祖となっています。
白くて小さな花を一重咲きで咲かせます。
棘は無く、秋になったら実を付けます。
赤野ばら(Aka nobara)
日本産のつくしのばらの変種で、素朴さが魅力です。
丈夫で病気に強く花持ちが良いです。
ツル性で、枝に棘がほぼ無く、葉には光沢があります。
花の中心は白く、濃いローズの赤色で、八重咲きです。
さくらいばら(Rosa uchiyamana)
別名カイドウバラとも言われています。
病気や害虫に強いです。
ツル状に伸びる枝には細長い葉っぱが付いています。
花は白地にほわっとピンクの覆輪が入っています。
秋にはオレンジ色の実を付けます。
これがまた見所です。
ヒドコート ゴールド(Hidcote Gold)
ロサ・セリケア・オメイエンシスの変種です。
シュラブ状に大きく広がります。
赤みのある三角の大きな棘が特徴で、葉っぱは小さいです。
花は淡い黄色で、一重咲きです。
シンプルでとっても美しいです。
ロサ キネンシス(Rosa chinensis)
別名庚申バラとも呼ばれています。
四季咲きバラの元祖となった品種です。
枝は細くしなやかで、葉も綺麗で美しいです。
大きめの花は、ビビットピンクのカラーで華やかです。
花は四季咲きなので、返り咲きをします。
漢方薬に使われることもあります。
ロサ フェティダ(Rosa foetida)
珍しい黄色の花を咲かせる原種です。
枝は細く、棘が多いです。
花は濃い黄色で、一重咲きですが、ちょっと臭い匂いがします。
湿気に弱いので注意が必要です。
バラの原種についてまとめ
バラの原種についてご紹介してきましたがいかがでしたか?
バラの原種にはたくさんの種類があって、それぞれ特徴があることがわかりました。
バラの元になっている原種は、バラにはない素朴さを持っています。
バラの原種に興味がある方は是非、育ててみてください!
バラとは違った独特のシンプルさに虜になるそうですよ。
(ライター 雲呑)