アントシアニンがたっぷり含まれているブルーベリー。
目に良いとされ健康食品などでも多く使われていますが、加工品ではなく、みずみずしい生のブルーベリーの美味しさは格別です。
そんなブルーベリーの特徴や旬の季節について詳しくお話していきます。
ブルーベリーの特徴
ブルーベリーはツツジ科スノキ属シアノコカス節に分類される北アメリカ原産の落葉低木果樹の総称です。
栽培品種の成木の樹高は1.5~3mで春に白色の釣鐘状の花を咲かせます。
花後に0.5~1.5㎝程の青紫色の小果実が茂り、北米大陸でのみ栽培される野生種に近い品種は数十㎝程度の低木
です。
ブルーベリーの花の季節と旬
ブルーベリーの花は3~5月にかけて咲きます。スズランの花のような可愛らしい白い花を咲かせ、その後2ヶ月程かけて実をならせます。
収穫の時期は6~9月の上旬で、1粒ごとに果実全体が青紫色に変化してから4~7日後に収穫します。
収穫後は冷蔵庫で通気性のある袋や容器に入れて蓋やラップをして冷蔵庫に入れて保存しましょう。
ブルーベリーの栽培の歴史と品種
ブルーベリーの果実は北アメリカでは古くから食用とされてきました。
20世紀に入り果樹としての品種改良が進み、ハイブッシュ系、ラビットアイ系、ハーフハイブッシュ系、ローブッシュ系の交配によって多くの品種が作出されました。
ブルーベリーは6系統ありますが食用として重要なのは3系統で細かい品種は数百種類にも及びます。
ハイブッシュブルーベリー系統はノーザンハイブッシュ系とサザンハイブッシュ系、ハーフハイブッシュ系の3グループに分けられ、それぞれのグループにたくさんの品種があります。
ラビットアイブルーベリー系統にもたくさんの栽培品種があります。
ローブッシュブルーベリーと言われる野生種で日本に導入されている品種は100種類にも及び、多くはアメリカ酸品種ですが日本で開発された品種も栽培されています。
日本国内では1962年にジョージア州からラビットアイ系のブルーベリーが導入されたのが始まりで、1968年に東京都小平市で経済栽培が始まりました。
1971年に長野県にハイブッシュ系品種が導入され、栽培に適した高冷地のある群馬県、新潟県、山梨県、宮城県などを中心に各県で生産されるようになりました。
2014年の時点で最も生産蝋が多いのは長野県で次いで東京都、茨城県、群馬県となり関東地方に山地が集中していますが、岩手県や山梨県、愛媛県、熊本県などでも生産がさかんです。
ブルーベリーの育て方
ブルーベリーは比較的簡単に栽培することができます。
農薬を一切使わずに栽培出来るだけでなく、子供達も楽しんで収穫できるので、庭木としてもおすすめです。
乾燥や加湿に弱いので、地植えがオススメですが、鉢植えする場合は培土の管理に注意が必要です。
ハイブッシュ系は自家受粉して自家結果率の高い品種もありますがラビットアイ系は高受粉性であるので収量を増やすためには開花時期の重なる2品種を植える必要があります。
受粉は系統に関わらず相互受粉が可能で、栽培適地はハイブッシュ系が寒冷地向き、ラビットアイ系が暖地向きと言われています。また、サザンハイブッシュ系は暖地で育てることが出来ます。
土質はハイブッシュ系がph4.3~4.7、ラビットアイ種はph4.3~5.4が好適で、栽培農家などでは硫黄を使って酸度を調節していますが、家庭ではピートモスや鹿沼土などの酸性用土を用います。
肥料は3月に春肥、5月、8月下旬に追肥を施します。
庭植えでは元肥、追肥とも化成肥料を用いますが化学肥料は最小限度に抑えて出来るだけ堆肥などの有機物を施すことが大切で、そうすることでブルーベリーの味も良くなります。鉢植えの場合は元肥に有機固形肥料を施し、追肥には緩効性化成肥料を施します。
(ライター ナオ)