ネリネの特徴
ネリネはヒガンバナ科に分類される南アフリカやボツワナ、ナミビア原産の植物です。
草丈は30~90㎝になり、開花期は11~12月、別名をダイヤモンド・リリーと言います。
ネリネの名前はギリシャ神話の妖精の「ネレイデス」にちなむと言われています。
日本へは大正時代に入ってきましたが、当時は亡くなった人の花としてのイメージが強かったヒガンバナに似ていることから当時はさほど普及はしませんでしたが、花の楽しみ方が変わってきた現在は純粋に美しく、花持ちのよい花として栽培が楽しまれるようになっています。
17世紀後半にイギリスで盛んに改良がはじまり、次いでオランダでは切り花向きに改良されました。
アメリカやニュージーランドでも改良が進み、日本では昭和初期に盛んに育種が行われましたが、その頃の品種はほとんど残っていません。
ネリネの花
南アフリカを中心に約30種類が知られ、夏に球根を植えると秋の中頃から冬の初めにかけて花を咲かせます。
花びらの表面がまるでラメをちりばめたようにキラキラとして、ダイヤモンド・リリーの名前はその様子からきていると言われています。
主な花色はピンク、白、紫、オレンジ、赤などで中には2色混ざる品種や濃淡がある品種などもあります。
花持ちがとても良く、開いた花は3週間ほど綺麗な状態を保ちます。
鉢植えが基本ですが、切り花としても利用されています。
ネリネの種類
ネリネの中で最も親しまれているのはサルニエンシスという種類の花で、花色は桃紅色。
キラキラと輝く姿が美しく、変種にコルスカやプランティがあります。
代表的な品種はコルシカ・マヨルです。
ピンク色の雄しべに白色のフリルのような花びらがつく品種はソレントスワンといい、草丈は45㎝ほど、
11月頃に上品な花を咲かせます。
ピンクフェアリーは草丈が40㎝ほどまで生長し、淡いピンク色の花びらが優しい印象を与えてくれる品種。
フジムスメは紫色の花びらで、和を連想させる落ち着いた品種です。
細い花びらが大きく開き、ピンクの花色をしたアルバは、変種に純白の花を咲かせるものもあります。
ボウデニーはピンク色の花を咲かせ、耐寒性が強く、色々な変種があります。
ネリネの栽培方法
ネリネは日当たりのよい場所で育て、耐寒性のない品種は鉢植えにして冬は霜の当たらないような場所で管理する必要があります。
乾燥気味に管理し、特に休眠している高温期はあまり水をやりすぎてはいけません。
蕾や葉が伸びだすようになって鉢土が十分に乾いたときに水やりをします。
肥料は花後の11月中旬から2月上旬までに付き1回程度、カリ分の多い液体肥料を施すようにしましょう。
土は赤玉土小粒を単用で用いるか、砂を2割程度混合して植えます。
8月下旬~9月に中旬にかけてが植え付けの時期で、花後に植え付けても良いですが、その場合は翌年咲かないこともあります。
根はあまり深く張らないので、浅めの鉢で十分。
根の方が出るくらいの深さに植え付けをします。
数年間植えっぱなしにしておけば、周りに小さな球根がつくことがあり、数年間幼生すると花をつける球根になります。
ネリネの花言葉
ネリネの花言葉は先にも話したギリシャ神話のネレイデスが水の底で不自由な生活を送っていたことに由来します。
「箱入り娘」「また会う日を楽しみに」
ネリネとヒガンバナとの違い
ヒガンバナと比較されることの多いネリネですが、両者の違いは花茎が空洞になっていないこと、花が小さ目であること、そして花が咲くときに葉が出ているということです。
花としてとても美しいネリネ。
好みの色を見つけてぜひ皆さんも栽培して花を楽しんでみてください。
(ライター ナオ)