日本の秋を彩る「銀杏(イチョウ)」。
銀杏の魅力は紅葉した姿だけではありません。
霜の降るころになると、示し合わせたように一斉に散りつくしてしまう…そんな銀杏落葉も壮観ですね。
今回はそんな銀杏落葉の美しさや日本文化との関わり、有名なスポットなどをまとめていきたいと思います。
銀杏落葉とは?
銀杏落葉とは冬の季語であり、一斉に散り落ちた銀杏の葉のことを表す言葉です。
辺り一面を覆いつくす銀杏落葉は、古くから日本人に親しまれてきました。
美しく染め上げられた路上や神社の境内などの光景は、たびたび俳句などの題材として用いられています。
有名な歌人である高浜虚子なども、銀杏落葉という季語を使い多くの句を残していますね。
日本人にとって銀杏落葉は、美しさと共に冬の訪れを告げる役割を果たしていたのでしょう。
銀杏落葉の名スポットを紹介
かつては様々な場所で見られた銀杏落葉ですが、近年では道路などに落ちたものはすぐに掃除されてしまうことも多いですし、ギンナンの臭いの問題もありあまり見られなくなってしまいました。
学校などに植えられていることもありますが、やはりそんなにたくさんの本数があるわけではないので、銀杏落葉というには少し物足りないですよね。
そこで、ここからは銀杏落葉の名スポットをいくつか紹介していきたいと思います。
明治神宮外苑
青山通りから明治神宮外苑にかけて続く銀杏並木は、ドラマなどにも登場するほど有名な人気スポットです。
146本もの銀杏が織りなす、一面の黄金の絨毯は見る者を魅了。
日本庭園などと共に楽しめるのも魅力の一つです。
東京都内にあり交通の便もいいので、不動のナンバーワン人気。
見頃を迎える時期には「いちょう祭」も行われるので、大勢の人が訪れます。
昭和記念公園
こちらも東京都内、立川市にある昭和記念公園。
他の季節でも四季折々の花を楽しむことができる名所ですが、秋の紅葉・銀杏落葉も絶景です。
106本もの銀杏が、全長200mに渡り植えられており、黄金の絨毯の上をのんびりと散歩するのも乙。
道幅があまり広くない分、より密度のある鮮やかな銀杏落葉を堪能することができます。
垂水千本イチョウ園
鹿児島県垂水市にある垂水千本イチョウ園は、その名の通り1000本を超す銀杏が植えられており、空も地面も黄金に染まる圧巻の光景です。
なんと、園主である中馬さんご夫妻が、二人で作り上げたというから驚き!
3つのエリアに分けられており、それぞれで違った絶景を楽しむことができます。
期間によってはライトアップをされるので、昼間とはまた違った魅力も楽しめますね。
太原のイチョウ
福岡県広川市にある太原(たいばる)のイチョウ。
公園などではなく、平坦な農地に突如現れる銀杏の森です。
並木道などとはまた違った魅力が感じられるでしょう。
少しずつ有名になってきてはいるものの、まだまだ「穴場」なので、人込みを気にせずのんびりと銀杏落葉を楽しみたいという人にピッタリです。
日本一の大イチョウ
青森県深浦町になる日本一の大イチョウは、樹齢1000年を超えるという大木です。
国の天然記念物にも指定されており、たった1本の木とは思えないほどの迫力があります。
パワースポットでもありますし、ライトアップイベントもあるので、ぜひ一度は足を運んでみたいスポットですね。
銀杏落葉についてのまとめ
散った姿すら美しい銀杏落葉。
もみじなどの紅葉とはまた違った美しさを堪能することができますね。
まるで黄金の光に包まれたような並木道を歩いていると、夢の世界にでも迷い込んでしまったかのようです。
見ごろを迎える時期には、ぜひ一度名所に足を運んでみてください。
(ライター もんぷち)