栄養価が高く、サラダにぴったりのブロッコリー。

茹でてよし、焼いてよし、煮てよしの万能野菜の1つです。

今回はそんなブロッコリーについて詳しくお話します。

ブロッコリーの特徴

ブロッコリーはアブラナ科アブラナ属の緑黄色野菜で花を食用とするキャベツの一種がイタリアで品種改良されて現在のような姿になったとされています。

地中海沿岸の原産で食用とするのは蕾の状態の花序と茎であり、収穫せずに栽培を続けると巨大になった花序に多数の黄色やクリーム色の花をつけます。

ブロッコリーの旬

ブロッコリーは日本の一般的な地域では夏に種をまき、晩秋から春先にかけて収穫されます。

サム地方では初夏あたりに種をまき、秋に収穫されることも多く、各地が互いに時期をずらしながら生産し、通年安定して市場に出回っています。

 

しかし、本来ブロッコリーが美味しく食べられる時期となると晩秋の11~3月頃。

夏に収穫されるブロッコリーは大量の農薬が使われていることも多いようです。

ブロッコリーの品種と近縁種

ブロッコリーの品種にはピクセル、エンデバー、グリーンベール、シャスタ―、パラグリーン、マーシャル、チャレンジャー、雷鳴、緑炎、緑笛などがあります。

また、近縁種では山口県でブロッコリーと中国野菜のサイシンを掛け合わせた野菜、はなっこリーが2003年に市場に登場しましたが、まだ生産量は全国に流通するほどには至っていません。

ロマネスコはブロッコリーの味に似たカリフラワーの変種で1990年代よりヨーロッパで流通しています。

スティックセニョールはサカタノタネによって開発されたブロッコリーと中国野菜カイランを掛け合わせた野菜で主に茎を食べるブロッコリーとして流通していて、茎ブロッコリーとも呼ばれています。

 

アレッタは最近三重県で開発されたブロッコリーとキャベツの原種と言われるケールを掛け合わせた野菜。

あすっこはブロッコリーとビタミン菜を掛け合わせた野菜です。

ブロッコリーの生産

ブロッコリーが日本に初めて導入されたのは明治初期で、一般に普及したのは昭和40年代に入ってからと言われています。

 

常温でも外見が変化しないカリフラワーに対してブロッコリーは収穫後にすぐ低温保存しないと変色が進んでしまうことから、流通が困難とされていましたが、1980年代になると冷蔵庫の普及や低温流通技術の開発によって急速に拡大しました。

 

現在日本においての主産地は北海道で収穫量は22600tで次いで愛知県、埼玉県です。市町村別では愛知県の田原市が全国で最も生産量が高くなっています。

世界的にみると中国がトップ。そしてインド、イタリア、メキシコ、フランスと続きます。日本は14位です。

ブロッコリーの栄養素

ブロッコリーは緑色の花蕾と茎を食用とします。

ビタミンB、ビタミンC、カロテンや鉄分を豊富に含んでいます。

 

また、スルフォラファンはがん予防効果やピロリ菌抑制効果があるとされていますし、インドール3カルビノールやインドリルメタンは女性ホルモンであるエストロゲンの働きを抑える効果もあります。

 

日本では茹でてマヨネーズなどの調味料をつけて食べることが多いですが、欧米では生食されることもあります。その他の調理法としてはスープやシチューの具や炒め物、天ぷら、茎は粕漬けにすることもあります。

また、発芽仕立ての子葉と胚軸をカイワレ大根動揺スプラウトとして食用にし、一般的にブロッコリースプラウトと呼ばれています。

アメリカでのブロッコリーの存在

アメリカにおいてブロッコリーは日本でいうホウレン草やニンジン、ピーマンのような一面を持っているよう。

小さい頃に無理やり食べさせられる野菜の代表がブロッコリーで、強制の象徴として引き合いに出されることも多々あるのだそう。

 

またその一方、結婚式で新郎が幸せの象徴などの意味をもつブロッコリーを独身男性たちに向かってトスして、無事ブロッコリーをキャッチ出来た人が次の花婿となるというブロッコリートスに使われることもあります。

(ライター ナオ)