プロテアという植物をしっていますか?
あまり聞きなれない花であり、通常はなかなか目にすることがない花でもありますが、今回はそんなプロテアについて詳しくご紹介していきます。
プロテアの特徴
プロテアはヤマモガシ目ヤマモガシ科に分類される南アフリカから熱帯アフリカにかけて115種類ほどが分布する植物です。
樹高は数十㎝~数mあり、幹は直立しています。
葉は互生していて、長い柄があり、革質で厚いのも特徴です。
プロテアの花
枝の先に単生しますが、キクのように総苞片に包まれていて、頭状花序。
40片ほどある総苞片はとても色鮮やかで、フリルがついているもの等、様々な形をしているので、まるで華やかな容器にアザミの花を入れたかのような形。
花序のサイズは大きなもので20㎝ほどで、花の色は白、黄色、オレンジ、ピンク、赤等です。
プロテアの名前はギリシャ神話に登場し、自分の意思でその姿を自由に変えられる神プロテウスに由来しています。
その所以はこの立派で荘厳な花を咲かせるところからきていると言われています。
特に、キング・プロテアと呼ばれるものは見事で、南アフリカにヨーロッパ人が到着してからは南アフリカのシンボル的植物とされ、南アフリカの国花にもなっています。
花の持ちも良く、大きな生け花やフラワーアレンジメントなどに用いられることもありますが、一般的な切り花や仏花としてはやや大きすぎることもあり、一般的な花とは言えません。
種を植えて育てると開花までは5年がかかると言われています。
プロテアの栽培
プロテアの自生する南アフリカのケープタウンは降水量は日本よりも少ないものの、気温的には日本に似ているものがあります。
乾燥に強いのですが、根が浅いので水切れを起こしやすく、しかもあまり水をやりすぎると立ち枯れてしまう場合もあり、加減が難しい植物でもあります。
春から秋にかけては土が乾いてきたらしっかり水をやる程度、鉢植えの場合は鉢底から水がはみ出すくらい、たっぷりと与えます。
夏は多湿に弱いので、水を控えます。
プロテアの植物は根に細菌がおり、その細菌が肥料を生成しています。
肥料が多い肥沃な土地では枯れてしまいます。
土は酸性の水はけの良いものを好みますが、種類によってはアルカリを好むものもあるので、注意が必要です。
日当たりのよい場所で管理し、冬は室内に取り込みます。
また根詰まりを起こさないように定期的に植え替えることも必要です。
苗木は通販や園芸店などで一本2000円ほどで販売されていますが、珍しい品種のもの等はすぐに売り切れてしまうこともあり、入手が困難なことも。
気になる人は見つけた時に即購入するのが良いかもしれません。
プロテアの仲間
ヤマモガシ科の植物は約60属、1,400種以上もある常緑木です。
オーストラリア、ニュージーランド、中央・南アフリカ、マダガスカル、ニューカレドニア、ニューギニア、東南アジアと南半球に分布していて、そのうちの約800種類がオーストラリアに自生しています。
実は日本にも1種類自生しており、ヤマモガシと言われていて、本州中南部から四国、九州、琉球などに自生しています。
葉や幹の特徴はプロテアと似ていますが、花の形は違っていて、総苞片が白色をしている為プロテアのように目立つ花ではありません。
プロテアアリスタタはヤマモガシ科プロテア属に分類される常緑木で、日本でも1990年の花博覧会の頃から花の形がとても個性的ということで、大きく根強い人気があります。
プロテア属の他にバンクシア属、マカダミア属に分かれ、マカダミア属の実は日本でも有名な、あのマカダミアナッツです。現地でももちろん食用にしています。
(ライター ナオ)