夏から秋にかけて栽培を楽しめるナス。
プランターでも育てられるので、家庭で栽培しているという人も多いのではないでしょうか。
上手くいけばたくさん収穫できますし、新鮮なナスはとっても美味しいですよね。
しかし、ナスの苗は虫たちにとっても大好物…。
じつはとっても害虫の被害に遭いやすい植物なんです。
特に厄介なのが「アブラムシ」。
どこからともなく湧いてきて、気付くと茎や葉っぱにビッシリ!なんてことも…。
そこで今回は、ナスのアブラムシ対策について詳しく見ていきましょう。
ナスにアブラムシがつくとどんな被害が起こる?
アブラムシはとても小さいですし、葉っぱを食べたりするわけではないので、いまいちどんな被害があるのか分からないという人もいるでしょう。
気持ち悪い以外に害がないなら放っておけば?と思われるかもしれませんが、アブラムシはナスにとても深刻な被害を与えることもあるんです!
なぜ、アブラムシはナスに寄生するのか。
それはナスの茎や葉から直接汁を吸い取り、栄養としているからです。
一匹だけなら吸う量も大したことはありませんが、アブラムシの怖いところは大繁殖するということ。
何も対策をせずに放置しておけば、あっという間にそこら中アブラムシが数百匹ビッチリひしめき合っているという事態にもなりかねません。
そうすると、一匹ずつが吸う量は少なくても、全体ではナスの栄養を根こそぎ奪うほどの深刻な影響があるということです。
栄養を吸われた株は弱っていきますし、葉も色が薄くなり枯れてしまうことがあります。
そうすると、余計に栄養を作り出すことができずにますます株が弱る…という悪循環に。
最終的には、株自体が枯死してしまうケースも。
また、もう一つ起こる弊害として、すす病やモザイク病などに罹りやすくなるという点が挙げられます。
すす病はアブラムシの排泄物を栄養源として繁殖しますし、アブラムシは様々な植物から汁を吸うので、モザイク病などを媒介することも。
このように、アブラムシがいることはナスにとって百害あって一利なし!
見つけ次第、即刻駆除してしまいましょう。
何より、増えすぎたらとっても気持ち悪いです!
ナスのアブラムシ対策
それでは、ナスに寄せ付けないようにする予防策から見ていきましょう。
まず初めに、買ってきた苗は必ず虫などが付いていないかチェックしてから植えてください。
もしついていたら取り除いて駆除し、何もいなくなったのを確認してから植えましょう。
苗が小さいうちは防虫ネットなどを被せて、近寄らせないようにするのが得策です。
株が大きくなるとずっと被せものをしておくわけにもいかないので、銀色のテープやマルチなど光るものを設置します。
アブラムシは光るものが嫌いなので、寄り付きにくくなるというわけですね。
この銀色のテープやマルチ、人間も目が痛くなるのが玉に瑕ですが…。
(目がチカチカしてきませんか?)
そして株や葉が茂っていると恰好の棲み家になってしまうので、株と株は間隔を開けて植え付け、茂りすぎた葉は剪定をしましょう。
なんとなく葉を切るのはもったいない、としり込みしてしまうかもしれませんが、適度な間引きは成長のためにもいいのです!
思い切って剪定しましょう。
湿気を出すために、葉の裏に霧吹きなどで水をかけるのも効果的です。
しかし…残念ながら予防策を徹底していても、完璧に防げるわけではありません。
アブラムシが付いてしまった時の対策としては、まず少数のうちなら潰したりピンセットで取ったりして駆除すること。
少々数が多い場合は、ガムテープなどにくっつけて取ると早いです。
ただし粘着力の強すぎるものは葉にもダメージを与えるので、注意。
また、水の勢いで吹き飛ばしてしまう方法も、乾燥防止のために一石二鳥です。
それでも追い付かないという場合は、殺虫剤をスプレーしましょう。
市販のものでなくても、油石鹸やニコチン液など、家庭で作れるものもあります。
ナスのアブラムシ対策についてのまとめ
ナスをアブラムシから守る方法は、他の害虫にも概ね有効です。
立派なナスを育てるためには、しっかりと虫対策をしておきましょう。