花菖蒲はすらっと伸びた茎の先に凛とした紫色の花をつける花です。
古くから日本でも栽培されている花菖蒲。
今回はそんな花菖蒲について詳しくお話します。
花菖蒲の特徴
花菖蒲はアヤメ科アヤメ属の多年草でノハナショウブの園芸種です。
原産地は日本、朝鮮半島から東シベリアです。
草他kへ50~100㎝程になり、耐寒性や耐暑性がある強い花です。
花菖蒲の花の季節
花菖蒲の花は6月頃に咲きます。梅雨の時期でもその中でひときわ華やかに咲き誇り、7月中旬ころまで見頃です
花形は三英咲きという呼ばれる3枚の花弁が大きく目立つものと八重咲等があります。
花の色は白、桃、紫、青、黄色など多数あり絞りや覆輪などとを組み合わせたものもあります。
を含めると5000種類あると言われています。
花菖蒲の伝統的品種
花菖蒲は5000種類ほどがあると言われていますが、大きく4種類の系統に分けることができます。
その中の3つの系統はもとは東北地方でノハナショウブの色変わり種が選抜されたのち、江戸時代初め頃に栽培品種かしたものだとされています。
もう一つの長井古種という品種は江戸後期からの品種改良の影響を受けていない品種で原種に近いとされています。
3つの系統のうち江戸系は江戸で花菖蒲の栽培が盛んな江戸中期頃に江戸で完成された品種群を言います。
伊勢系は現在の三重県松坂市を中心に鉢植えの室内観賞向きに栽培されてきた品種群です。
肥後系は現在の熊本県を中心に鉢植えの室内観賞向きに栽培されてきた品種群でかつては門外不出の植物でしたが、現在では熊本県外の庭園などで眼にすることができます。
花菖蒲の名所
花菖蒲が一面に咲き誇る名所は日本全国にあり、季節になると綺麗な紫色の花が見事です。
特に有名なのは長井古種発祥の地でもある長井あやめ公園で、3.3haの公園内に500種100万本が咲きます。
その他井兵庫県の永沢寺花しょうぶ園では1haの園地に650種300万本の花菖蒲が、奈良県や大阪のしょうぶ園でも100万本の花菖蒲が咲き誇る場所もあります。
花菖蒲の育て方
花菖蒲の苗は春から初夏、秋に植え付けられます。
連作を嫌うので植えっぱなしにして数年たつと生育が衰えてきます。開花直後に株分けして植え替え、そのタイミングで土壌改良もします。
土は一般の草花向け培養土が利用でき、植え付けの時は肥料分が少ない方が根付きが良いので、肥料はしっかり根付いた後に行います。
陽当たりの良い所が好きですが、極端に乾燥し過ぎない所を選んで植えます。
水やりは蕾がつく時期や開花中は十分な水分を必要とします。乾燥すると花が綺麗に開かず、開いてもすぐにしぼんでしまうので鉢植えでは容器に水をためて鉢ごと入れておくようにするのが良いでしょう。
花菖蒲を増やす時は花が咲き終わる頃、または秋に株を分けます。
花茎の部分は枯れてなくなってしまうのでその横にある葉なの魚かった若い芽をつけて分けます。
秋まき、または春まきで苗を増やすこともできます。
種を蒔いて3年目くらいに開花し、品種が混ざらないようにするには花柄を早めに摘み取り、株元に種が落ちないように注意します。
花菖蒲の花言葉
花菖蒲の花言葉は嬉しい知らせ、伝言、優しい心、優雅、心意気等があります。
優しい心や優雅は大きめの花びらを垂れ下げて咲く佇まいのイメージから、また心意気は五月人形に合わせるようなどこか凛とした雰囲気からきていると言われています。
花菖蒲とアヤメ、カキツバタの違い
花菖蒲と似ている花にアヤメやカキツバタがありますが、区別は葉で出来ます。
花菖蒲はアヤメやカキツバタの葉にはない葉脈があり、葉の中央に太い筋がはっきり入っていて、それが最大の違いです。
(ライター ナオ)