パスタやピザなど、イタリア料理には欠かせないハーブのひとつがバジル。

シソ科の多年草ですが、インドや熱帯アジア原産のため、日本では越冬できず一年草扱いされています。

ハーブの栽培の仕方を、特に「土」に注目して調べてみました。

バジルの効能とは?

バジルは、江戸時代に日本に伝来しましたが、種子を目の汚れを洗い流すために利用したことから、日本ではメボウキと呼ばれていました。

食欲を刺激するなんともいえない香りの葉や種子は、世界各地の料理に活用されています。

特にトマトとの相性は抜群で、イタリア料理には欠かせませんね。

バジルには、体のさまざまな機能を高めてくれる働きがあるといわれています。

 

また鎮静作用もあり、腹痛や吐き気、胃痙攣といった症状を軽くする効果が期待できます。

神経を落ち着かせ、偏頭痛にも効果があるといわれているので、不眠症の方にはハーブティーがおすすめです。

さらに冷え性や便秘の改善、かゆみの軽減などの効能もあるとされています。

バジルを栽培するポイント!

①4~6月に種まきや苗植えをする。

 

②日当たりのよい場所で育てる。

ただし夏の西日や直射日光は避ける。

 

③たっぷりと水をあげ、たっぷりと肥料を与える。

とくに6~10月の成育期には水切れさせない、肥料は頻繁に。

 

④摘芯のタイミングを逃さない。

背丈20cmに生長したら、茎の頂点にある芽を摘み取る。

摘芯をすることで茎や葉の生長が促されたくさんの葉が収穫できるようになる。

バジル栽培に最適な土とは?

ご家庭でバジルを栽培するには、プランターを使うとよいでしょう。

60cm幅のプランターに2~3株が目安です。

 

ではその際、どのような土を選べばいいでしょうか。

市販のハーブ用や野菜用培養土を使えば簡単ですが、もう少し詳しくみていきます。

 

まずは水はけがよく、しかも水もちがよい土を選びます。

さらに大切なのは、中性からアルカリ性に近いものであることが大切です。

 

pH値でいえば、「6.5」前後がよいでしょう。

赤玉土(小粒)7:腐葉土3+苦土石灰(大さじ1杯)+肥料、という割合で配合します。

土のpH(ペーハー)値とは?

土つくりがうまくいかないと、どんなによい苗を植えてもうまく育たないといいますが、よい土つくりに大切な要素のひとつがpH値です。

pH値は酸性からアルカリ性の間の0~14の数値で表され、pH7が中性で、それ未満を酸性、それより大きければアルカリ性としています。

学生時代にリトマス試験紙を使って酸性、アルカリ性を調べたことがあると思いますが、土にも酸性とアルカリ性のものがあるのです。

なぜ土地によってpH値が違うのか

土のpH値は、石灰分が多いほどアルカリ性に傾きます。

石灰分は水に溶けやすいので、雨が多い地方ほど土の酸性度が高まります。

 

逆に、雨の少ない土地はアルカリ性が強くなる傾向があります。

日本は雨が多い地域なので、土は自然と酸性に傾きます。

 

また、植物の栽培を続けている土地では、土の中に水素イオンが増えて酸性になりやすくなり、栽培に使用される化学肥料にも酸性の性質があるので、日本の畑や田んぼのほとんどは酸性に傾いているとみなされます。

植物が好むpH値

植物は比較的酸性の土を好みますが、それぞれの好みはさまざまです。

植物が好む土のpH値の目安を挙げてみましょう。

(東京都農林総合研究センターより)

  • ダイコン:6.5~7.5
  • ジャガイモ:5.0~6.0
  • トマト:6.0~7.5
  • キュウリ:5.5~7.0
  • ホウレンソウ:6.0~7.5
  • ナシ:5.0~6.0
  • ブドウ:6.0~8.0
  • ブルーベリー:4.0~5.0
  • パンジー:6.5~7.0
  • キク:5.5~6.5
  • チューリップ:6.0~7.5
  • サボテン類:7.0~8.0
  • サクラ:5.5~6.5
  • ハナミズキ:6.0~7.5

土の改良方法

何年も使い続けてきた土は酸性に傾いている場合が多いので、土の改良が必要です。

植えつける1ヶ月~2週間前までに作業します。

酸性にする

硫安、塩安、硫加などの肥料を入れて中和する。

トウモロコシやホウレンソウを栽培して塩類や石灰分を吸収させる。

アルカリ性にする

石灰をまいて中和する。

石灰は雨に流れやすいので、まく回数を多くするか、土の深いところまでしっかり混ぜ込むようにする。

バジルを使ったレシピ♪

定番ともいえる、フレッシュバジルをつかったパスタを紹介しましょう。

(Rakutenレシピより)

トマト、モッツァレラ、バジルのフレッシュパスタ

材料(4人分)

スパゲティ350g / フレッシュバジル5~6枚 / ニンニク1片 / トマト2~3個 / モッツァレラチーズ120g / オリーブオイル 大さじ4 / パセリ 少々 / 塩 少々 / コショウ 少々

 

① ニンニクとパセリはみじん切り、トマトはくし型、バジルは粗みじんに切る。

フライパンにオリーブオイル、ニンニクを入れ火にかけ、ニンニクがきつね色になるまで弱火で炒めたらトマトとバジルを加える。

塩、コショウで味を整え、お湯を少し加え、3分ほど弱火で炒める。

スパゲティをアルデンテにゆでる。その間にモッツァレラチーズを1cm角のさいの目に切る。

③のフライパンにゆであがったスパゲティを加え、混ぜ合わせる。

パセリ、塩、コショウ、オリーブオイル、パスタのゆで汁少々を加え、炒め合わせる。

火を止めてモッツァレラチーズとバジルを手早く加え、お皿に盛りつける。

まとめ

気軽に簡単にプランターで野菜作りをしようと思っても、なかなかうまくいかないことが多いですよね。

土にもいろいろあって、植物をうまく育てるためには土のpH値が大切なんだということがわかりました。

 

けれどもバジルなどのハーブ類は、市販の培養土を使えば比較的順調に育ちます。

上手に育てて料理に使えたら最高ですね!

(ライター sensyu-k)