最近はカメムシの臭みの軽減にミントを使う方法もあるのだそうですよ。
効果があれば、カメムシもそれほど臭くなくなり、同時にミントで清涼感も味わえるかも知れません。
カメムシとは
「カメムシは臭い」というのは誰でも知っているかのように語られますが、カメムシ目カメムシ科の虫は種類が多く、3000種くらいは棲息するとされます。
外見も様々で、オレンジに黒のストライプの個体もいれば、糸のように細いカメムシもいます。
臭いカメムシといえば黄緑色ですが、ツノカメムシ科の個体かも知れません。
カメムシの成虫の出現時期は5月から10月頃で、生息地域は日本全国です。
成体のカメムシの腹部の脚の部位には臭腺開口部があります。
臭みの成分のもとは酸性の物質だそうで、人間の加齢臭と同じような成分も含まれているとされます。
しかし単に臭い臭いといっても様々な成分が含まれているので、一概にどう臭いとは形容しがたく、よく言われるのはパクチーの臭いに似ている、というものです。
なぜ臭いのかは、自身の身を守るためや周囲に危険を知らせるためとされますが、臭いカメムシを食べる鳥や虫、クモ類などもいるようなので、実際のところ不明なのです。
カメムシの口器
陸に棲むカメムシは雑食のようです。樹液を吸うものもいます。
様々な生態や外見のカメムシたちがいる中で、口吻の発達は共通する特徴かもしれません。
黄緑色の体色をもつツノアオカメムシは、長い口吻に内臓されている針のような部位を樹木に突き刺して樹液を吸います。
樹液は表面ではなく内部にあるので、結構深く突き刺さないと樹液を餌とする事はできません。
カメムシの口吻は顎が発達したものだそうで、とても頑丈にできています。
カメムシの口器は針が内蔵されているタイプと、口吻と針が一体化しているものがいるようです。
カメムシ類は寒さに弱く、寒冷地にはいないといわれます。
しかし、北国の屋内は思いのほか暖かく、家屋の作りも寒冷地仕様になっていて案外快適に保たれている事も多いのです。
ミントについて
カメムシの出現と臭みに嫌気がさしている人は、ミント(薄荷)を使ってみるのがおすすめです。
ミントはシソ科の薄荷の英語での呼び方です。日本の薬局で手に入る薄荷油は、日本ハッカをさす場合もあります。
薄荷油(20滴)、精製水(90cc)、エタノール(10cc)をスプレーボトルに入れて網戸や天井にスプレーします。
薄荷油は薬局などで販売されています。気温が高い時期は冷蔵庫に入れて保管します。1週間を目安に使い切りましょう。
薄荷油はあくまで忌避効果を期待して使用しましょう。
また、使用するスプレーボトルはできればガラス製の方が良いです。
短期間のみの使用ならプラスティックでも良いですが、ミントの葉から抽出された薄荷油はアルコール類によく溶け、使用するエタノールはアルコール類だからです。
一般にミントは「薄荷」と漢字で書かれます。
明治35年頃から北海道北見市では薄荷の生産が盛んでした。
薄い荷、と書かれるのは、大量のミントからとれる薄荷油はほんのわずかなので、薄荷油を出荷する際に荷が軽いという意味合いです。
ペットボトルの利用
500mlのペットボトルの上部をカッターで切り、飲み口を下にしてはめ込みます。
切り口は手を切らないようにビニールテープなどで保護しておくと安心です。
この中に水を入れて出てきたカメムシを入れてしまうものです。
大きいカメムシが出る場合は、ペットボトルの中間付近を切り、断面を大きくします。
また、カメムシがまとまって発生する場合は、1,5lのペットボトルを切って使用する方法もあります。
万が一、ペットボトル内にカメムシがうまく入らず、個体が自分に向かってこぼれ落ちてくるという事態を避けたい場合にもおすすめです。
カメムシ酸
カメムシの臭い物質はカメムシ酸ともいわれ、油に溶ける性質があると言われます。
カメムシの臭気が手についてとれない場合は、オリーブオイルやクレンジングオイルなどを満遍なく手につけてヌルつきがとれるまで石鹸で洗浄します。
カメムシとミント
カメムシは棲息地が広く生態も多様です。
どれがどう効果的か判断に苦しむ場合がありますが、ミントを使用するのなら万が一カメムシ対策として効果が薄かった場合、ごく普通の虫徐けスプレーとして使う、ルームスプレーとして使用する、入浴時に風呂の湯に入れてみる、花粉症対策に使い捨てマスクの内側にスプレーしてみる、などと多様な使い道が考えられます。
思った程効果がなかった場合でもそんなにがっかりせず、ほかの使い道を探しても良さそうですね。
(ライター:おもち)