多くの生物は何かしら食べ、排泄します。鳥類もそうです。
ムクドリをはじめ、鳥のフンはところにより害をもたらす事になってしまいます。
ムクドリの特徴
スズメ目ムクドリ科のムクドリは、全長24cmほどの留鳥です。
他の同じくらいの大きさのよく見る鳥との違いは、嘴と脚がオレンジ色味を帯びた黄色である事です。
羽は黒っぽく、顔の周りや頭は白いです。メスのムクドリは茶色っぽいようですが、集団になるとあまりよく分かりませんね。
都市部に居ついている場合も多く、四国や名古屋、関東など多くの駅前や住宅街などに集まっている事も多くあるようです。
北海道では夏に見られます。繁殖は本州の温暖な地方で行うようです。
ムクドリは春から秋にかけてつがいを作ります。ほぼ全国的に分布しムクドリのフンによる被害も通年である事が多いです。
特に増える時期は繁殖が終わり群れを作る時期の初夏から秋にかけてです。
ムクドリの群れは10km以上もの遠くから集まり、時に数百羽にもなります。
ムクドリの巣
ムクドリが巣を作るのは民家の近くや天井裏である事も多く、人間に影響を及ぼす事もありえない事ではありません。
ムクドリの巣は、植物性のもの、落葉や枯草などを沢山使用して作られるのが特徴です。
本来は竹藪のようなところに棲んでいたムクドリですが、餌が豊富であり、天敵の猛禽類やカラスもいないからか、いつのまにか民家をねぐらとして利用するようになったようです。
ムクドリの繁殖期
3月から7月頃がムクドリの繁殖期です。ところにより年に2回繁殖期を迎える事もあります。
ムクドリは巣立つのが早い鳥なので、繁殖がうまく進むととても沢山のムクドリが棲息する事になります。
一度に産まれる卵は4~7個ほどです。孵化までたった10日程度です。
ムクドリのヒナは餌として沢山の昆虫類などを食べその巣の中で盛んにフンをします。
どんどん成長し、約25日で巣立ちます。
ひと月ほどは親鳥と一緒に行動するようです。
ムクドリは昔から沢山の虫を食べるといわれます。そのため、大昔は益鳥でした。
鳥のフンについて
鳥のフンの嫌さには「上から落ちてくる」というものがあります。
当たり前といえば当たり前ですが、どこから落ちてくるかわからないフンというのは防ぐ事も難しいです。
ムクドリの場合は群れを作る事も多く、朝方から昼間まで多様な鳴き声を出すのですぐに分かるかも知れません。
しかし、ムクドリは雑食性です。そのため、フンの色が様々になる事があります。
主にカキなどの果樹、種子、小型の昆虫などを好みます。
よくこびりついている白い鳥のフンと思われるものは、大半がカラスまたは鳩の可能性があります。
この白いものは主に尿酸です。鳥は効率よく飛ぶために体を軽くします。
尿と共にフンをもだいたいは飛びながら排泄してしまうのです。ムクドリにフンをさせないようにするのは、生物である以上ほぼ不可能です。
ムクドリのフン
ムクドリのフンが引き起こすかもしれないのは、家禽や鳥類を一時寄生主とする吸血性のダニであるワクモやトリサシダニの被害です。
ワクモは基本的に鳥類の外部に寄生するダニの一種ですが、餌となるものが不足すると民家の近くに作られた鳥の巣がある場合、人間に被害が及ぶ可能性があります。
トリサシダニも養鶏場などで見られる家禽や鳥類に寄生するダニです。
しかしこれらのダニによる害は何もムクドリに限った事では全くありません。
一般的には養鶏場などで対策が必要な害虫であり、しかし最近では民家の周辺にいるムクドリのフンの被害が増えた事から、そういった可能性もなくはない、という状況のようです。
ムクドリの糞の掃除
あまりにムクドリのフンがこびりつく場合、個人的にとれる方法は掃除です。
念のため、マスクや手袋も着用し、使用後は廃棄すると良いかも知れません。
呼吸器が弱い方は特に注意が必要です。
カビキラーなどのスプレータイプのものを振りかけて暫く置きます。
こびりついたフンが柔らかくなってとれそうになってきたら、フンを取り除きます。
ぼろきれなどを利用しますが、取れにくい場合は、歯ブラシや割りばし、範囲が大きい場合はデッキブラシなどでこすります。
その後、フンのあった箇所を消毒用エタノールなどで消毒します。使用した用具はビニール袋にまとめて入れ、各々の自治体によるごみの分別に従って処分します。
一連の掃除に使う道具は、あればバケツのようなものに入れて用意して置くと便利です。
ムクドリの対策
ムクドリのフンによる被害をなくすためには、ムクドリ自体をこないようにすればよいでしょう。
しかし、ムクドリが嫌がる音を流しても、街路樹を伐採しても、ムクドリたちはまた戻ってくるか、少し移動した場所に集まってしまいます。
ムクドリが嫌がる音についてですが、人工的な音だと効き目があまりなく、今のところ天敵であるタカを専門家に依頼して飛び回ってもらうという方法を行っている地域があるようですが、定期的に行わないとムクドリはまたやって来るし費用が多額なようです。
いまや民家のみならず、公園やアミューズメントパークなどいたるところでムクドリのフンの被害があるようです。
しかもこれといった決め手がないままです。
ムクドリについて
ムクドリは昆虫類も捕食しますが、果実も食べます。
一番良いと思われるのは、草地などにムクドリに棲んでもらう事です。
ムクドリは体のわりにたくさんの昆虫類を食べますので、土地にも良さそうです。
ムクドリたちはわりと決まった場所にフンを落とす事もありますので、できる限り周辺を綺麗にして置くと対策にはなるかも知れません。
(ライター:おもち)