戦後間もないころに大流行したアタマジラミですが、最近再びアタマジラミを持っている子供たちが増えているようです。
アタマジラミの感染ルートとは一体どんなものなのでしょう。
アタマシラミの特徴
アタマシラミは現在でも年間5000~6000人が感染すると言われるシラミです。
かつて戦後の日本で大量に発生していましたが2015年あたりから再び増えているともいわれています。
体長はオスが2~4㎜、メスは2~3㎜程度です。
動物の毛の部分に棲みつき、血液を吸って成長します。もともとは白色なのですが、血液を吸うことで体色は赤色になっています。
シラミの卵の孵化には1週間から10日ほどかかり、その後2週間ほどで成虫になります。
寿命は1~2ヵ月ほどですが、次々と卵を産むので自然の状態でいなくなることはほとんどありません。
アタマジラミの卵とフケ
アタマジラミは一見フケと見間違いやすいという特徴があります。
まさか、アタマジラミが自分の子の頭にいるなんて!と思っているお母さん方は多いのではないでしょうか。
しかし、友達から移ることもあり、自分の子だけは大丈夫ということはないのです。
フケの場合まず特徴として頭頂部や生え際の頭皮に使い部分に多く出ます。
掃うとすぐに落ちて飛び散りますし、白っぽく粉っぽいのが特徴です。
頭全体的にかゆくなるのも特徴です。
しかし、アタマジラミの卵の場合は髪の根元に近い所、頭皮からは数㎝離れている場所にあります。
白い粉状ではなく、キラッとした艶やかな感じで、掃っても簡単には落ちません。
米粒のような楕円形で、先が神の片側にちょこんとくっついていて、固いのが特徴です。
頭全体的にかゆいというよりは蚊に刺されたような痒みが頭の局所に出ます。
アタマジラミがいる場合、卵の他にも抜け殻が髪の毛についている場合もあります。
抜け殻は卵とはまた違った透明色です。
アタマジラミの症状と対策
アタマジラミがついてしまった場合の症状としては頭のかゆみ、特に耳の後ろや後頭部に痒みが起きます。
頭の痒みのために掻いて湿疹が出たり、とびひが出現します。
髪の毛にフケのようなものが増えて白く見えることもあります。
アタマジラミが見つかったら、まずは家族の頭皮もチェックしてみましょう。
兄弟にもいる可能性があります。
治療方法としてはスミスリンシャンプーやスミスリンパウダーを使いますが、これらのシャンプーは大手のドラッグストアや薬局で売っており、中に含まれているフェノトリンによって確実にシラミを退治することができます。
スミスリンは日本で30年以上も活躍してきたシラミ駆除の薬剤ですが、小さい子供頭皮に薬剤を使いたくない、という最近の傾向やスミスリンに耐性を持ったシラミも出てきていることから、最近では必ずしもスミスリンでの駆除だけが全てではないようです。
アタマジラミ専用のくし
最近使われているのはシラミ取り専用の櫛です。1本用意すれば家族全員のシラミを完全に除去することが出来るのでとても便利です。
これはドラックストアなどではあまり手に入らないので、ネットショップなどで購入することをおすすめします。
シラミ専用のくしは髪の毛が乾いた状態でも使うことができますが、髪を痛めてしまう製品もあるので、髪の毛は濡らした状態で使うようにしましょう。
一度髪にくしを入れたら、最後まで引き抜きます。途中で止めず、使用する面を決めて、家族全員で徹底的に3日間行えば撲滅の可能性は大です。
アタマジラミが移る多くの原因は学校での頭同士の接触やプールなどです。
発生の9割近くが0~11歳の子供達で、その原因として小さい頃は集団でお昼寝したり、体を寄せ合って遊ぶことが多いということが言われています。
また、スイミングスクールに通っている子供や兄弟がいる子供などにも発生率が高くなっているようです。
くしによるシラミの感染も、きちんと洗ったり消毒しないくしを使いまわしすれば有り得ないことはないのですが、家族に一人アタマジラミをもった人がいたら、既に家族全員にいてもおかしくないという状況なので、家族間においてのくしの遣い回しは心配しても仕方ありません。
他人に貸したり、家族以外の人が使うことは避けるようにしましょう。
(ライター ナオ)