大切にしまっておいた衣類が気づいたらボロボロになっていたなんてことはありませんか。

ボロボロとは言わないまでも、虫あき穴が開いていることはしばし・・・・

そんな時は虫たちの仕業に違いありません。

衣類につき悪さをする虫について詳しくまとめてみました。

ヒメカツオブシムシ

ヒメカツオブシムシは体長が28~53㎜で赤褐色ないし、黒褐色です。

幼虫は生糸や絹織物、かつおぶし、干魚、乾燥動物昆虫標本、粉ミルクなどを加害します。

 

齧る力が強いので包装食品に穴を開けて侵入することもあります。

衣類などの長期保管には防虫剤を入れることをオススメします。また、洗濯物や蒲団、時には歩いている人などにも飛来したりするので付着していないかを確認する必要もあります。

ヒメマルカツオブシムシ

ヒメマルカウオブシムシはカツオブシムシ科の昆虫です。

日本全土に見られ、国外でも世界各地に広く知られており、毛織物や乾物の害虫です。

 

マルカツオブシムシ属には多くの種類がいますが、人家に出現するのはこのヒメマルカツオブシムシだけとされています。

成虫の体長は3㎜程度、短い楕円形で体は腹背に扁平ですが、厚みを持っています。

 

背面は細かな鱗状の毛が全体を覆っていて、全体に灰黄色に見えます。

褐色と黒っぽい幅の広い横帯が模様を作っているのが特徴。

 

衣類に悪さをするのは主に幼虫で、動物質の繊維や角質を食い、毛糸や絹などの衣類や毛皮製品、動物や昆虫の乾燥表ホウン、剥製などを食害します。

駆除方法としては、光に誘引されるので捕虫器を使って捕獲するのが有効です。

コイガ

コイガの成虫は体長が5~7㎜、全体が光沢のある淡橙色をしていて、東部の体毛は黄褐色を帯びています。

触角は糸状で細長く、複眼は丸く黒色をしています。

 

イガに似ていますが、目がないことで区別をつけることができます。

幼虫は自ら吐糸した糸で加害物をからめて不規則な平たい膜状の巣を作って中で生活します。

 

また、幼虫は各種繊維を食害し、幼虫の糞や吐糸によって汚染されることもあるので栄養をとらない繊維も巣作りの材料とするために加害し、被害部分は法かい状態にまでなってしまいます。

イガと比べると衣類への被害は少ない傾向です。

 

予防としては昆虫の死骸や繊維製品を除去、清掃して生息しにくい環境作りをし、衣類や食品などは密閉されたケースで保管することが必要です。

駆除はエアゾール剤やくん煙、くん蒸処理を行うことも有効ですが、防止策としては家庭用の昇華性防虫剤を使用するのも良いでしょう。

イガ

イガは体長が5㎜程度、全体が淡灰褐色をしています。

前翅に3個の小さな暗配色の斑紋を持ち、静止時には翅をたたんで長三角形に見えます。

 

幼虫は体長が7㎜程度で頭部が光沢のある漆黒色をしています。細長い円銅系で幼虫は自ら吐糸した糸と繊維などの食べ物や加害物を材料にして円筒形の巣を作ります。

巣の大きさは7㎜程度で、巣の色は食べ物と同色なるのが特徴です。

 

幼虫は孵化後すぐに餌を食べ始め、1~2日立つと自ら吐いた糸を食べずに絡ませ巣を作ります。

幼虫は巣の中で生活して移動する時も巣ごと動きます。

 

蛾は5㎜ほどで細長く、光沢のある淡橙黄配色をしています。

幼虫は衣類や毛織物、毛筆類、小動物標本、鰹節等を食害し、食害されたものは糞や吐糸で汚染されることもあります。

 

幼虫の巣材として切断されるので、食害された被害部分は法かい状態になり、被害は25~30度の高温で多く、温度は低いほど食害は増大する傾向にあります。

予防としてはイガが生息しにくい環境を作ること、駆除はエアゾール剤やくん煙・くん蒸処理を行うことも有効ですが昇華性防虫剤を使用するのが有効です。

(ライター ナオ)