大きな鎌のような前足と、頑丈な口でカエルや魚だけでなく、ネズミのような小型の哺乳類まで食べてしまうタガメ。

「水中のギャング」とも呼ばれ、最強の水棲昆虫として名高いタガメですが、実は食用にされることもあるって知っていましたか?

日本ではあまり知られていない、食材としての「タガメ」を紹介します!

タガメを食べる国

昆虫食というと日本では「イナゴ」や「ハチノコ」が有名ですが、「タガメ」も東南アジアの国々ではメジャーな食材です。

タイやラオスでは高級食材としても親しまれています。実は、日本でも以前はタガメを食べている地域がありました。

特にタイでは、タガメ料理の屋台などがあり一般的に広く食べられている食材です。

なんと、現地では女性にも大人気なんです!スーパーではタガメを加工した調味料が売られています。

また、中国では漢方の原料としても使用されていて、人々の健康もサポートしている昆虫です。

タガメの調理法

人気食材のタガメは、調理法もさまざまです。

寄生虫がいる可能性があるので、塩水につけてから、加熱処理をして食べます。

 

下味をつけて、蒸す・揚げる・煮るなどのさまざまな調理で楽しまれています。

タイで食べられているのは、日本のタガメよりも大きな種類のもので、食べるのは中身だけです。

 

後肢をとったり、腹部を外したりしてから、中身を吸って食べるのが一般的です。

タガメは、食材として食べるだけでなく、その特徴的なフルーティーな風味から調味料としても使われています。

 

タイでは、ナンプラーにタガメを漬け込んで作られた「タガメ醤油」は食卓には欠かせない調味料として扱われています。

また、焼酎やテキーラなどのお酒に漬け込むと、おいしいタガメ酒が出来上がります。

タガメはどんな味?

肝心のタガメの味はというと・・・

意外や意外、フルーツのような、ミントのようなさわやかな味が特徴です。

肉汁にも似た濃厚な旨みも加わってとてもおいしい味なのです。

 

タガメのオスにはバナナやラ・フランスの香りの成分と似たフェロモンを持っていることが分かっています。

このフェロモンが、タガメのフルーティーな風味の元となっています。

このフェロモンには、リラックス効果や安眠効果もあるので、ストレスが溜まったときにはタガメ料理を食べるとリフレッシュできるかもしれませんね。

日本でもタガメは食べられていた!?

現在、日本でタガメは絶滅危惧種に指定されているほど、希少な昆虫ですが、かつては佃煮などにして食べている地方もあったほど身近な昆虫でした。

豊富にいたころは、養殖されている金魚やメダカを食べてしまう害虫指定もされていたほどでしたが、農薬の使用などにより、その数は急激に減っていくとともに、日本での食文化もほとんど見られなくなりました。

日本で食用タガメを買うには?

インターネットで検索すると、日本でも食用タガメを購入できることがわかりました。

中国食材や東南アジアの食材を扱うお店で食用タガメを買うことができます。

 

また、昆虫食専門の通販ショップもあります。

タガメもスナックタイプに加工されているので、そのまま、ぽりぽりと手軽に食べられます。

日本でも食べられる「タガメ料理」を出す飲食店

日本でもじわじわと昆虫食ブームが来ているようで、昆虫食を出すお店も少なからずあります。

タイ料理のお店や東南アジア系の料理を出すお店で食べられることがあるので、興味がある人は、検索してみてください。

まとめ

昆虫食は高たんぱく低カロリーということで、健康食としても注目されつつあります。

先進国の中では、昆虫食を進めている国もあります。

 

日本でもかつては食用として親しまれていたタガメ。

興味があれば、ぜひ一度タガメをお試しください。

その香り高い風味に意外とはまってしまうかもしれませんよ。

ライター:さくら