飼い犬に赤くて小さいダニがついていたことはありませんか。
それはタカラダニという種類のダニです。
今回は犬につくタカラダニについてまとめてみました。
タカラダニの特徴と生態
タカラダニというクモのような真っ赤な体が特徴的なダニです。
体長は1~2㎜程度で比較的大型。人間の肉眼でもはっきりと確認することができます。
4~6月頃にかけて大量に発生し、人にかみついたり、悪さをしたりすることはないのですが、都会の真ん中でも大量発生するので、気持ち悪がられています。
生息地は北海道から沖縄まで全国的。
暖かくて水のある場所やコンクリートの表面などに発生します。
タカラダニのタカラは「宝」。
名前の由来についてはいくつかの説があるようです。
例えば、昔の子供たちの宝であるセミについているダニだから。
そのセミのお腹についているダニが、まるでセミが宝を大事に抱えているように見えるから。
水がお宝だった時代に、井戸の水にいるダニだったからなどなど。
その真意は定かではありません。
タカラダニの生態は実のところは、まだよくわかっていません。
ただ、同じダニでも、山に生息するヤマダニとは全く違うということは確か。
なんせ都市のコンクリートに大量発生するのですから・・・・。
生息場所は北海道から沖縄までのコンクリートの表面や土の上。
コンクリートや土の上って・・・・つまりどこにでもいるということ。
雑食で花粉や小さな昆虫を餌として暮らしている彼らが何でコンクリートで覆われた都会のど真ん中に発生するのでしょう。
実は都会のコンクリートにはうっすらと苔が生えていている部分も多く、そこが彼らにとってちょうど住み心地の良い場所になってというのです。
3月に幼虫が目撃され、成虫の苦情が殺到するのが4月の下旬~6月頃。7月頃になるとタカラダニの姿は見えなくなります。
苦情が殺到する時期は、ちょうど産卵の時期。タカラダニは単為生殖で増えるので、うじゃうじゃといるのは全部メス。
コンクリートの一角が大量のメスが集って産卵する、いわば産院と化しているというわけです。
飼い犬への付着
タカラダニが飼い犬に付着するのには散歩が原因です。
タカラダニはよく、コンクリートの上などに生息しています。
散歩中に飼い犬がコンクリートで休んでいる時など、雑食性のタカラダニは犬のフケや脂と言った動物性たんぱく質を食べているのです。
少々のタカラダニが犬の体にいることは何の問題もありませんが、皮膚の上で大量に発生すると、イヌは体の塩梅が良くなく、自分自身で自分の皮膚を噛んでしまうこともあります。
タカラダニの退治
タカラダニを駆除する時に蚊のように潰してしまってはいけません。
タカラダニは潰してしまうと中から体液が出てきます。
体液が体に付くとなかなか取れにくく、特に白やクリーム系の犬には赤い汁がついた場合もまた大変です。
駆除には水を使います。タカラダニを見つけたら水圧を使った方法で洗い落とします。液体に食器洗い用の洗剤を入れると更に赤色の丸い塊になってしまいます。
室内犬などにタカラダニがいて、部屋の中にもいる可能性がある場合は市販の殺虫剤で藻駆除することはできます。
またダニの死骸などを気にせずに処分できる人はダニ粘着シートなどを利用するのも一つの方法です。恐ろしい程大量のタカラダニがかかることもあります。
予防としては家の周りなど出来る限り発生しやすそうなコンクリートを高圧洗浄機で隙間にある卵を書き出すようにして掃除すること。
また、残効性のある薬剤を使ってダニを寄せ付けないようにしておくことです。
ペットで犬を飼っている方は、これから夏にかけての時期、気をつけてください。
(ライター ナオ)