細長い体に鋭いあごを持つ魚と言えば、あなたはどんな魚を思い浮かべますか?
おそらく「サヨリ」か「ダツ」のどちらかではないでしょうか。
違う魚だということはわかるけれど、具体的な違いを聞かれるとわからない…そんな人も多いと思います。
そこで今回は、彼らの見分け方や違いについて見ていきましょう!
サヨリとダツの見分け方
どちらも同じダツ目の仲間ですから、よく似ているのも当然です。
ただし全く同じというわけではないので、違うポイントさえ覚えておけば見分けるはそう難しくありません。
あご(口)のつくり
一番の見分けポイントはあごのつくり。
どちらも口が鋭くとがっていますが、サヨリは下あごだけが長いのに対し、ダツは上あごも下あごも長く発達しています。
また、サヨリには歯がないですがダツには鋭い歯があるので、触る時には要注意。
大きさ
サヨリは最大でも40㎝ほどにしかなりませんが、ダツは通常で50㎝ほど、大きいもので1mを超えるものもいます。
40cmを超えるような場合は、まずサヨリではないと思って大丈夫でしょう。
ただし大きさには個体差があるので、40㎝以下ならば少し判断が付きづらいかもしれません。
基本的にはまず口のつくりを見るのが一番手っ取り早いですね。
中には「オキザヨリ」という、1mを超える巨体で口は上あごも下あごも鋭い種類がいますが、名前にサヨリとついているものの実はダツの仲間です。
サヨリとダツの違い
サヨリとダツの違いは、見た目だけではありません。
その生態にも、違うところはいくつかあります。
食性の違い
サヨリは主にプランクトンを餌としていますが、ダツはフィッシュイーター。
時にはサヨリを獲物とすることもあるようです。
食性の違いは、歯の有無にも表れています
群れるか単独か
ダツは単独行動をしていることも多いですが、サヨリは必ず群れで行動をします。
夜行性は昼行性か
サヨリは主に明るい時間帯に活発に活動しますが、ダツは夜行性。
光に向かって突進する習性があるので、夜の海をライトで照らすとダツが飛び出してきて刺さるということもあるようです。
死亡例もあるようですし、とても危険なので気を付けましょう。
食用されるか
サヨリは言わずもがな、スーパーなどでもよく見かけますし、お寿司に天ぷらにと食用として大活躍しています。
クセのない淡白な白身はとても美味。
我が家は海に近いところに住んでいるので割とよく食べる機会があったのですが、調べてみるとそれなりに高級魚だったみたいですね。
もっとありがたがって食べれば良かった。
さて、それに対してダツは小骨が多いせいか食用とされることは少なく、流通量も少ないようです。
ただ、味自体はクセも少なく美味しいようなので、機会があれば一度は食べてみたいですね。
危険なのは断然「ダツ」!
漁師さんの間でサメよりも危険な魚だと言われているのが、何を隠そう「ダツ」なのです。
上でも少し触れましたが、ダツは大きい上にあごが鋭く、光に向かって突進します。
その威力は人間の胴体を貫通することもあるほどで、刺さりどころによっては死亡してしまうこともあるというとても危険な魚。
サヨリは形こそ似ていますがそれほど大きくはないですし、あごも細くはありますが「鋭い」という感じではありません。
海を泳いでいるのを見つけて、「これはサヨリかな?ダツかな?」と判断に迷ったら、ダツだった場合を想定してあまり近付かないようにしましょう。
サヨリとダツの違いについてのまとめ
見た目や生態の違いは文章だけでも理解できますが、味の違いについてはあまり伝わってきませんね。
特にダツはどんな味がするのか…。
いつかサヨリとダツを同じように調理して、味比べをしてみたいです。
(ライター もんぷち)