皆さんはキアゲハと言う蝶をご存知ですか?

名前だけ聞くとパッと思い浮かばないと思いますが、全国的に生息している蝶なので一度は見た事があると思いますよ!

 

キアゲハは、蛹の時も成虫になっても美しい柄を持っているので目を引くものがあります。

今回はそんなキアゲハの生態や特徴、そして蛹の見分け方などについて詳しく紹介していきたいと思います。

キアゲハってどんな蝶なの?~生態と特徴について~

キアゲハの生態は、チョウ目・アゲハチョウ科に分類されるチョウの一種です。

生息地は国内だと北海道・本州・四国・九州など、ほぼ日本全国に生息していて、国外においてもユーラシア大陸・北米大陸などに広く分布しています。

キアゲハは、海岸・市街地・農村・山地・高山帯など様々な場所に姿を現します。

体長は4㎝~6㎝で、羽を広げた時は90mm~100mm程の大きさになります。

体の特長としましては、名前の通り全体的に黄色味がかかった色をしていて、前翅の付け根は黒ずんだ色彩になっています。

 

翅の中央には黒色の細長い線がいくつか施されています。

よく間違えられるナミアゲハのように縞模様になっていないのが特徴です。

オスメスの見分け方としましては、メスはオスよりも大型で、色味が淡い感じで斑紋も不鮮明です。

 

食性は幼虫の頃はセリ科植物を好んで食べます。

主に、シシウド・セリ・ボウフウなどの野生種、ニンジン・パセリ・セロリなどの栽培種を食べています。

成虫になると、ツツジ類・ユリ科・キク科の草本種の花を好んで蜜を吸います。

 

キアゲハの天敵として挙げられるのは、アリ・ムラサキヒメバチ・ヒメキアシフシオナガヒメバチ・アゲハヒメバチなどハチに狙われやすい傾向があるようです。

キアゲハの卵や幼虫はこれらの天敵によく狙われるため、無事に成虫になるのは100個のうち1~2個くらいだと言われています。

産まれてきた卵が成虫になる確率の低さを見ると、自然界の厳しさが良く分かりますね。

 

繁殖期は年に3~4回あり、その時期はその年の気候や状況に合わせて変わってくるようです。

基本的には温暖な地方では繁殖活動が活発に行われますが、寒冷地では成長のスピードがかなり下がる為、繁殖活動はあまり行われません。

キアゲハの成虫の平均寿命は2~3週間とされています。

キアゲハの蛹の見分け方~キアゲハの雑学~

蝶の蛹は似ているものも多くどの種類の蛹なのか見分けるのが難しかったりします。

キアゲハの蛹の特長としましては、蛹の色が茶色しかないことが大きな特徴と言えます。

蛹のまま途中で死んでしまった時は真っ黒に変色するんだそうでうす。

大体ほとんどのキアゲハの幼虫が秋に入るころくらいに蛹になる準備をはじめ、蛹のまま冬を越します。

 

通常は暖かくなってくる春ごろに羽化するのですが、飼育されているキアゲハの蛹は部屋などの暖かい場所に置かれると春が来たと勘違いして早めに羽化してしまう事もあるそうです。

早めに羽化してしまうと長生き出来なかったりするので、飼育にチャレンジしようと思っている方は気を付けてあげてくださいね!

最後に余談になりますが、キアゲハのオスからはフェロモンのようなものが出ているらしく独特な香りがするらしいです。

 

香りの成分は、リナロール・ゲラニルアセトンなどが検出されているみたいですが、人間でもその香りを感知できるのかは不明です。

興味がある方は、キアゲハのオスの匂いを嗅いでみて下さい。

キアゲハについてのまとめ

今回はキアゲハについて紹介しましたが如何でしたでしょうか?

もっと詳しく生態や特徴について知りたい方は、図鑑や写真・動画などの資料を参考に調べてみて下さいね。

ライターMISAKI