田んぼのサザエとも呼ばれている「タニシ」
タニシはスーパーなどでも販売していて、食べることもできます。
そんなタニシですが、タニシには寄生虫がいるのでしょうか?
タニシを食べて危険はないのでしょうか?
タニシには寄生虫がいるのかどうかについて調べてみました。
タニシとは?
「タニシ(田螺)」とは、腹足類タニシ科の巻貝です。
世界各国の淡水に生息しています。
日本ではマルタニシ、オオタニシ、ヒメタニシ、ナガタニシの4種類が生息しています。
日本の田んぼや池などで見かけることができます。
私達が普段よく見かけるのは、ヒメタニシです。
ちなみにナガタニシは、琵琶湖だけに生息している日本の固有種です。
一般的なタニシの大きさ(殻)は、5cmぐらいです。
全世界で一番大きいタニシでも、8cmぐらいになります。
オスよりもメスのほうが少し体が大きいです。
殻の形は小さなサザエの様な感じで、少し膨らみがあります。
タニシはどの種類でも必ず右巻きです。
タニシの殻は暗緑色をしていますが、実は、殻の本当の色は白色なんですよ。
藻類などがくっ付いて暗緑色になっているんです。
殻の出入り口には蓋が付いています。
この蓋でピッタリ出入り口を塞ぐことができます。
タニシは体を殻の中に隠しています。
タニシの頭には触角があります。
その触角の根元の外側に目があります。
オスの触角は陰茎としても使われます。
タニシには口もあり、赤茶色の口をムシャムシャ動かしながらコケなどの藻類や有機物を食べます。
タニシは世界中で食用とされています。
日本では、タニシを湯がいて食べたり、味噌煮やお味噌汁などの料理で食べられます。
中国では殻のまま唐辛子と油で炒めたり、ベトナムではタニシを具にした麺料理などがあります。
タニシは飼育することもできます。
しかもタニシを繁殖させることもできるのですよ。
タニシに寄生虫はいるのか?
タニシには寄生虫がいるのかどうかですが、タニシには寄生虫がいます!
タニシに寄生虫がくっ付いているんです。
過去にはタニシの寄生虫で、死亡した方もいるんですよ。
タニシに付いている寄生虫
広東住血線虫
ネズミの血管の中に寄生している線虫です。
タニシが中間宿主なので、タニシにくっ付いています。
人間への影響は、脊髄から脳に侵入して、髄膜脳炎を引き起こします。
2週間程の潜伏期間があり、その後激しい頭痛や発熱、嘔吐などの症状が現れます。
2~4週間で自然治療することもできますが、寄生虫の量が多い場合は死亡することもあります。
肝吸虫
タニシが中間宿主なので、タニシにくっ付いています。
タニシにくっ付いている肝吸虫の大きさは、0.14mmぐらいの大きさです。
人間への影響は、胆管に入り込み肝臓の病気を引き起こします。
下痢やだるさが現れる肝吸虫症になります。
(昔は肝臓ジストマと呼ばれていました)
肝硬変になったり、酷い場合には死亡することもあります。
タニシから寄生虫を除去するには?
タニシから寄生虫を除去するには「火を通すこと」です。
タニシにくっ付いている寄生虫は火に弱いのです。
火を通すことで、寄生虫を除去することができます。
タニシを生で食べた方が、寄生虫によって死亡しているので、タニシを食べる際は、必ず火を通しましょう。
タニシに寄生虫がいるのかどうかのまとめ
タニシに寄生虫がいるのかどうかについて調査してきましたが、いかがでしたか?
タニシには寄生虫がいるということがわかりました。
その寄生虫は火に弱いので、タニシを食べる際はタニシを火に通すことで、寄生虫を取り除くことができます。
くれぐれもタニシを生では食べないように注意しましょうね。
(ライター 雲呑)