オリーブはアパートの一室などでもある程度育てることが可能なことから、人気のある植物のひとつです。木なので害虫がつくこともありますね。

オリーブについて

オリーブの木は、モクセイ科の常緑樹です。耐寒性はそれほどないので寒冷地にはあまり向きません。

原産が地中海地方などということもあり、日本で生育するには瀬戸内地方や温暖な地域が適しています。日本だと小豆島が有名でしょうか。

厚みがあり丸みを帯びた葉が特徴です。開花時期は6月頃で、白い小さな花が咲きます。

条件が整えば実をつけることも可能ですが、結実はやや難しいようです。乾燥に弱くマイナスの気温も苦手ですが、ずっと気温が高いところだと花が咲きにくくなることもあります。どちらかというと葉に人気があるようです。

オリーブの木につく害虫について

オリーブの木につく主な害虫です。幼虫時代に食害する虫が多いようです。

オリーブアナアキゾウリムシ

いかにもオリーブの木につきそうな名前の虫です。

オリーブアナアキゾウリムシは、オリーブの木の根元付近に産卵し孵化した幼虫が木の内部に入り、木の本体をじわじわ食害する虫です。

 

時期:春から秋頃までです。

予防:木の周囲を綺麗にしておくことです。幼虫がオリーブの木を食べ始めると必ず糞をします。糞は木屑のような粉です。

コガネムシの幼虫

ネキリムシともいいます。白っぽく、カブトムシの幼虫のような外見です。土の中からオリーブの木の根を食べてしまいます。

 

時期:春から秋にかけて発生します。

対策:鉢植えの場合、土をすべて入れ換えます。

ハマキムシの幼虫

緑色の小さい幼虫です。

 

時期:4~11月頃です。

予防・対策:見つけたら枝ごと切ります。新芽や柔らかい葉を食べてしまいます。

スズメガの幼虫

緑色の芋虫です。葉を食べてしまいます。

 

時期:6月から10月頃に発生します。

予防など:黒っぽく丸い糞が必ず木の根元にあるはずなので、よく掃除しましょう。

カイガラムシ

カイガラムシを発見した場合、白くなっていれば薬剤は効きません。もうどうしようもないので、思い切って木を切ります。そこまでではない状態であれば、ヘラ状のもので削って落とします。

カミキリムシの幼虫

カミキリムシの幼虫も木の内部に入りこみ、オリーブの木を食べてしまいます。

 

時期:6月から10月予防など:見つけ方はやはり糞です。おがくずの様な粉を見つけたら、それがカミキリムシがついた証拠です。

 

害虫には薬剤が効きにくい場合もあり、害虫のいる部分にのみ薬剤をかけるのは意外に難しいこともあります。

オリーブの葉に薬剤がかかると、木が傷んでしまいます。害虫による被害を防止するためにできることは、木の根元を綺麗にしておくことと、剪定をすることなどです。

オリーブの木の選び方について

ひとくちにオリーブの木、といっても色々な種類があります。

室内およびベランダで生育する場合と、外で地植えにする場合でも育て方や剪定時期など違う点もあります。

 

例として唐突すぎる気もしますが、明らかに寒冷地向けではないオリーブの木を寒風吹きすさぶ冬の北海道宗谷岬付近で育てようとしても、ほぼうまくいかないのではないでしょうか。

 

オリーブの木に害虫がついてしまっても、木の株や根元がある程度育っていれば、その後の回復も期待できます。

どのような環境でオリーブの木を育てるのか、それにあった木を選びよくお手入れをするということも生育する上では大切なことのひとつかもしれません。

オリーブの木の剪定について

害虫を早い段階で発見するためにも、木の生育のためにも剪定は大事です。

オリーブの木は春先以降よく育ちます。その前の3月くらいに思い切った剪定を行います。

その方が木に負担をかけずに成長させることができるようです。

 

まだ小さなオリーブの木の鉢植えの場合、根元がしっかりせずぐらつくことがあります。

木の本体が弱り気味になっており、何らかの害虫を駆除した後などにも起こるかもしれません。

 

葉の密集を防ぐように思い切って剪定します。復活するまで時間がかかるかもしれませんが、気長に様子をみます。

オリーブは本来ゆっくり大きく育つタイプの木です。

オリーブの木と害虫

オリーブの木で比較的病害虫に強く育てやすい品種として、レッチーノという種があります。耐寒性や気候の変化に比較的強い品種とされています。

このオリーブなら、鉢植えでもよさそうです。また、ルッカというオリーブの種は枝の分岐がダイナミックで成長が早いようです。

 

ルッカのようなオリーブは大きくなるので明らかに地植えか、大きい鉢植え向きであり、温暖な関東以南が適していると思われます。

葉のつき方や大きさによっては違う印象をあたえるオリーブもありますから、好きな木を選び、適した環境で育てましょう。

(ライター:おもち)